5. マネハプとは何だったのか?
前回までの4つの記事でマネハプについて、全体像、ファシリテーター、対話、振り返りについて、それぞれ書きました
今日は、いよいよマネハプ最終回、まとめです
マネハプとはマネージャーが成長するために行うものです
人の成長は、
70% :実際の業務経験
20%:他者の観察やアドバイス(薫陶)
10%:研修・読書
なんて言われます(ロミンガーの法則と言われるそうです)
でも、経験しただけでは成長しないんですよね
やればいいってわけじゃない
子供が親から、「掃除しなさい!」と言われて、イヤイヤ適当にやっても、それは成長につながる経験になりません
やる気に満ちあふれ、困難な課題に取り組むこと
そういう良質で挑戦的な経験が、大人の成長には重要と言われています
例えば、赤字事業の立て直し、子会社のマネジメント、企業合併、といっためっちゃ大きなことから、ITシステムの導入から日々の業務改善まで、いろいろな修羅場・困難があるでしょう
こういった修羅場を振り返ることで、教訓を引き出す(ぜひ文章にして下さい)、次のアクションへつなげること。
そうすると、頼んでなくても、また次の困難な経験がでてきます(笑)
これが成長のサイクルです(経験学習と言われています)。
マネハプは、マネージャー間で対話をすることで、振り返りを促進しています。他のマネージャーと話すことで、新たな気づきも生まれますし、振り返りが深くできるようになります
だからこそ、教訓を引き出すことができて、次にはこうやってみよう、というアクションにつなげるからこそ、人は成長できるのです
よく似たものもあります
1on1ミーティングは、上司が部下の振り返りを支援することに意味があると言われています(単なる業務報告じゃないんですよね)
コーチングとは、コーチが質問をすることで、振り返りを促す効果があるとも言えるでしょう
リーダーシップ開発とは、困難な挑戦を与え、振り返ることでリーダーを育成している
やり方や立ち位置こそ違えど、どれも振り返りを促し、よい教訓を引き出すためにやっているのは同じだと思います
経験学習、シンプルで最強じゃないですか。だから、これだけビジネス界でも広がったのだと思います
マネジメントハプニングスとは、マネージャー同士での経験学習である
マネハプの記事を5つも書いといて、最後にちゃぶ台返しですが、別にマネージャー同士でなくてもいいんです
チームのメンバーで、経験を振り返ってもいい
プロジェクトのメンバーで、経験を振り返ってもいい
異業種交流会で、経験をシェアして振り返ってもいい
それぞれ名前がついてるのかは知らないのですが、どれも経験学習には変わりない
マネハプがいい点は、
同じ会社のマネージャー同士なので、同じ立場で、悩みが似ていてる
機密やセンシティブなことも、話し合える立場・環境を作ることができる
マネージャー個人の成長で、チームへの波及効果が期待される
マネージャー同士が無関心・足の引っ張り合いから、助け合いへ変わる
波及効果として部門間の連携がよくなる
などマネージャー個人の成長から期待される効果がたくさんある点だと思います
企業規模が大きくなると(100名以上?)、トップが全員を把握できません。どうしても間にマネージャーが必要で、重要な役割を担います
組織の連結ピンであるマネージャーの成長を助けあうことで、会社全体がよくなる、そういう思いをこのマネハプに込めたいと、私は思っています
もっと知りたい方は、こちらの本をぜひご覧ください。実務者向けなのでわかりやすい本ですよ
最後までお読みいただきありがとうございました。