アトピー考 その9 ー身体を振り返る、体調を知る
アトピーについて考える。1つ目は身体の緊張とアトピーの関係について、2つ目は喘息とアトピーについて、3つ目は体温について、4つ目と5つ目は感情について、6つ目と7つ目に脱砂糖について、8つ目に求められる即効性とタイムラグについて私見を書いた。
9回目の今回は前回との関係で身体を振り返る、体調を知る方法について考えてみた。
現代は効率第一、スピードの時代と言われる。その効率やスピードを求められるのは基本的に経済の分野だと自分は理解している。しかし、実際は経済に限らずいろんな分野についても同じことが求められている。医療分野もその一つだろう。診察し診断し治療する。前回に触れた通りでその治療で治る、良くなるが素早い結果として表れないといけない。そんな時代の要請がステロイドに走るニーズの背景にあると(独断と偏見かも知れないが)考えている。
皮膚の疾患は前回にも触れた通り原因に対し結果が出るのが他の(痛みなどの)疾患より一般的に遅い。原因があって結果となって出てくるのにタイムラグがある。
本当に何が原因で症状が悪くなったのか。何をいつ食べたから悪くなったのか。タイムラグがあるため見えにくい。なかなか分かりずらい。逆に何が原因で良くなったのかも同じ様に分かりにくい。
アトピー改善に良い(と思っている)ことをしてその結果がどうでるか。どの様にしてその判断をするか。この方法を考えてみた。(これも逆に悪い結果についても同じ。)
以前このnoteでイチローさんとRolandさんのことに触れた。毎日同じことをするとその日の体調が分かるというのだ。イチローさんの場合はお昼食べるカレー。Rolandさんの場合は毎日着る黒いTシャツ。
https://note.com/hiroshi_m1121/n/nd4c02b60d77e
一流の人は日々の体調を知るために細やかな気配りをしているのだなと感心した。いわんや凡人である自分はもっとその手の努力や工夫が必要なのは言うまでもない。そう思った。
自分にとってのカレーやTシャツを見つけることが一つ自分の身体を知る、その日その日の体調を知るきっかけになるのではないだろうか。
いろいろ試行錯誤するだろうが身体と対話することで見えてくるものがある。自分の場合、朝出来るだけ同じ時間に起きる。起き上がる動作でなんとなく昨日までの疲れが残っているとか今日は快調だとかが分かる。起きたところで体温と脈拍を測る。その数字をメモ帳に記録する。その後タニタの体重計にのって体重その他の種々データを取りこれもメモにする。
かつて体重は1日2~3回測ってみたことがある。しかし、食事の時間や食べる量によって左右される嫌いがある。しかも自分の場合1日のなかでの体重変動が大きい。そのうち体重のデータを見比べてみて朝起床後すぐに測る体重のデータが一番安定していることに気がついた。それからは朝に1回だけ体重を測ることにした。
もちろん、体重や脂肪率、体温、脈拍だけでアトピーの症状に結びつけるには不十分だ。やはり食事や運動など影響する因子や日々の生活のなにがしかを記録したりして振り返ってみるのが良い。大切なことはああでもないこうでもないと試行錯誤して日々の習慣を作り上げること。
精製した白砂糖の入ったチョコレートとアイスクリームを食べると2日後に痒くなる自分の身体を知ったのもこのような習慣から気付いた。
砂糖は万人に悪いがそんな極端なものでなくてもアトピーの場合食事アレルギーの可能性を疑ってあれこれ調べた方がよい。食べてすぐに反応するショック性などの即時性食物アレルギーなら分かりやすい。しかし、食べてから反応に時間がかかる遅延型食物アレルギーの場合なかなか気付かない。自分もそうであった。
食物だけではない。内臓の疲れや環境因子など様々なものや原因があるときは複雑に絡み合い症状となって出てくる。その絡み合った糸を一つ一つほぐして原因を特定する。そんな地道な作業を始めてみてはどうだろうか。
すぐに結果を求めない。そんな発想からスタートする。ゆっくりじっくり自分の身体を知る。自分の身体を知り自分の身体をいたわる。慈しむ。そんなことが出来たら楽しくなっていく。アトピーがくれた贈り物。そう考えられたらしめたもの。きっとずっと気長に楽しみながら続けられますヨ。
是非試してみてくださいネ。