アトピー考 その21 ー記録する
これまで触れてきた通りアトピーには様々な要因がある。更にその様々な要因が複雑に絡み合っている。
その絡み合っている要因を1つ1つほぐして解いて取り分け各要因毎に探っていき潰していく作業が必要になる。
これまでに未だ触れていないことを含めて食事、排泄、呼吸、姿勢、睡眠、入浴、薬の副作用、感情、運動、人間関係、などなど数えたらキリがない。そのどれがどう影響しているのか、あるいは影響したのか。知ることは重要かつ大切なことになる。
その方法論として記録することをオススメする。自分の場合はメモ帳とスマホの「メモ」を使って記録している。
具体的には、メモ帳は体重(とその他の体脂肪率など)、脈拍、体温を起床時に記録している。スマホの「メモ」には食べたものやその日感じた痒みや皮膚の状態(変化があったこと)を記録している。
自分は遅延型食物アレルギーの疑い(というより確信している)がある。それはともかく大好きだったチョコレートやアイスクリームを食べた2日後に痒みが酷くなることに気付いたのはこの記録することがキッカケだった。(実際2日後に結果が出てくるのだから食べ物と痒みを関連付けるのはなかなか出来ないし普通は気付かない。)
目的は皮膚の状態の変化が何から持たらされるのかを知ることである。なので何を記録するかは人それぞれ違っていて良い。自分がアトピーなのは何が原因なのかを考えその可能性のあるものに関して記録する。
例えば、アトピー の症状と言っても人それぞれ。しかも同じ人でも時によって変わる。季節によっても体調によっても年齢によっても変わる。その症状の変化と要因の関係を探るのが目的だから日頃の生活を通して何がしか感じるものが人それぞれあるハズ。それは食事であったりストレスであったり季節であったりする。自分で感じる体感を元に何を記録するかを決める。
自分の場合は食事、食べたものが何かの影響が圧倒的だったので食べたものを記録している。とは言っても1つ1つ細かく記録していると手間暇がかかり長続きしない。
なので食べたものの中で明らかに皮膚に影響しないものは記録しない。逆に明らかに影響するものはきっちり記録する。
記録するのは要因側だけではない。結果である皮膚の状態についても記録する。これも日々細かく記録する必要はない。変化をとらえ原因と結果を結び付けるのが目的だから毎日同じ痒みならあえて記録する必要はない。皮膚の状態も滲出液が腕から出たとか脚の落屑が多いとか何日か続いたことなどを大まかに記録する。
記録することによって何か気付くこともある。記録し続けることで自分の皮膚への認識が変わることもある。なので記録する項目も時に追加したり減らしたりして構わない。追加した項目が今まで気づかなかったことや無視していたり軽く考えていたことである。その記録する項目が変わることも記録していく上で得られたアウトプットであり成果である。
1番大切なのは記録を続けることである。季節が要因なら最低1年続けないと結果に結びつかないことは容易に理解出来るだろう。年齢や薬の副作用においてはもっと長いスパンで考えないと正しい認識が得られない。
続けるためには記録することに手間暇を出来るだけかけないことである。スキマ時間にサッと記録出来ること、習慣化し易いこと、記録したものをいつでも何処でも見直しし易いことが条件になってくる。記録しながら気付きや分かり易いアウトプットがすぐあれば続けるモチベーションも上がるし何より楽しくなる。(自分を知る探究心がないとね。)
記録する、記録し続けるためには日々の変化を簡潔に表現すること、記録したものを見易くすること、箇条書きにして見直しし易くすることである。
やれやれ厄介なことと思うかも知れない。が、この作業は地道な作業であるが故にアトピーに限らずどんなことにも応用出来るしどんなことにも通じる方法論だと信じる。
今までやってみたことがない方は試しに是非やってみて下さい。試行錯誤で結構。失敗して大丈夫。初めから上手くいかなくて当たり前。トライすることが大切。続けれたらそれだけで大きな財産になる。かく言う自分も記録内容を見直し新たな気付きがあり記録内容をアップデートしている。この記録は自分にしか通用しないかも知れない。他人にとっては何の価値も無くても自分にとってはかけがえのないものになる。