SDxはDXを救えるのか?
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SDxとは
SDx(ソフトウェアデファインドx)は、対象のxの機能をソフトウェアで定義することです。SDxではxの機能だけでなく、その考え、そして価値そのものさえ、ソフトウェアで定義できます。
SDxでソフトウェアで定義する対象のxには、SDV(ソフトウェアデファインドビーグル)やSDN(ソフトウェアデファインドネットワーク)、SDS(ソフトウェアデファインドストレージ)、SDC(ソフトウェアデファインドコンピューティング)、SDI(ソフトウェアデファインドインフラストラクチャー)などの物理的SDx(狭義のSDx)があります。
物理的SDxだけでなく、非物理的SDx(広義のSDx)として、SDC(ソフトウェアデファインドカンパニー)、SDS(ソフトウェアデファインドソサエティ)、SDG(ソフトウェアデファインドガバメント)、SDE(ソフトウェアデファインドエコシステム)、SDW(ソフトウェアデファインドワールド)などの組織を対象にしたものがあります。また柔軟に考えという意味で、SDT(ソフトウェアデファインドシンキング)などの思想まであります。
このようにSDxは最初は物理的なものを対象にしていましたが、それから発展して組織や思想まで広がってきています。
SDxの利点
ハードウェアではなくソフトウェアで定義するということは、柔軟に機能を定義でき、ユーザに追随して動的に機能変更ができ、また後追いでの機能追加も容易です。これがSDxの最大の利点です。
SDxのこの利点により、開発の考え方を一変します。ハードウェア定義の硬直した開発から、ソフトウェア定義の柔軟な開発に大変革になります。機能は豊富になり、臨機応変に追加・変更されます。例えば、OTA(On The Air)のように無線技術でソフトウェア更新することで、機能が追加・変更できます。
またSDxはユーザの価値を一変します。ハードウェアの固定した機能ではなく、ソフトウェアによる豊富な機能を利用でき、時間とともに改良されていきます。これはハードウェア定義ではなかった利点です。
SDxの光と陰
SDxでは、もし使いにくいかバグがあるような欠点があっても、ソフトウェアを修正することで、ハードウェア定義と比較して容易に対応できます。
これから、完成品でなくても、早期にリリースするという考えもできます。これは完成してからリリースするものと比較して、マーケティング的にも大きな利点になります。
もちろん、これをやりすぎて中途半端なものをリリースするのは駄目です。このようにSDxの利点は表裏一体の関係にあるので、注意が必要です。これはアジャイルソフトウェア開発でも、DevOpsでも同様の注意がありますが、SDxではさらに注意が必要です。なんと言っても、この利点を強調するSDxはソフトウェアに頼りすぎの面がありますので、注意が必要です。
ソフトウェアデファインドカンパニー(SDC)を目指して
SDxは物理的SDxだけではありません。ソフトウェアで定義するという考えは会社という組織にも適用できます。いえ、適用するべきです。
会社の多くはハードウェア定義のように硬直した組織になっています。固定化した命令系統で、決まりきった判断をするでしょう。このような状況を打破するために、SDC(ソフトウェアデファインドカンパニー)の考えが大事です。
SDCでは柔軟に経営判断をし、柔軟に組織体制を変更し、柔軟に指揮命令系統を変更します。SDCの施策としては、フリーアドレスなどの物理的施策やリモートワークなど勤務形態も有効です。そして一番重要なのは経営層の決心、マインドセットです。
SDCの先にはSDS(ソフトウェアデファインドソサエティ)があり、SDG(行政)を始め、社会全体をソフトウェア定義することがあります。
SDxはDXを救えるのか?
DXはデジタルによる変革です。変革には柔軟さが必要です。このためにはSDxの柔軟なソフトパワーが武器になります。
DXはデジタルデータが鍵になります。データは千差万別でデータ活用にはどのようなデータにも対応できるように、柔軟さが必要です。硬直したハードウェア定義では困難です。ソフトウェア定義の柔軟なソフトパワーが武器になります。
デジタルで新規の製品やサービスを考えるときにも、SDxの考えがヒントになります。デジタルで会社やビジネスを変革するときにもSDxが羅針盤になります。SDxはDX推進の方針のひとつになります。
ということで今日の結論。「そうだ SDC 目指そう」 以上です。
参考:JEITA北陸セミナー2024 中小製造業のDXとソフトウェアデファインド
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参考:DXとソフトウェアデファインドの関係|五味弘 (note.com)
参考:IPA 中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド |