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笑撃!DXクイズ4

前節:笑撃!DXクイズ3

このDXクイズは普通のDXクイズではありませんので、注意してください。でも真実を突いているクイズなので、きっと役に立つことでしょう。たぶん。ぜひ、挑戦してみてください。 パート4です。

問題10「最強のDX人材は?」

問題:次のうち、最強のDX人材はどれでしょうか?
(1) 統率、ビジネス、技術の三位一体(経営、事業、技術のヤタガラス人材)
(2) データを発見し活用できる人材
(3) 変革に苦しみ楽しめる人材


正解は(3)の変革に苦しみ、そして楽しめる人材です。

(1)の 統率、ビジネス、技術の三位一体の人材(IPA用語では経営、事業、技術のヤタガラス人材)はスーパーマン過ぎます。はっきり言って、そんな人材はいません。高望みです。もっと身の丈にあったDX人材を求めましょう。

(2)のデータを発見し、活用できる人材は必要ですが、最強ではありません。データ活用の環境を整える人材も必要です。そしてデータ活用を普及、発展させる必要もあります。確かにDXの鍵はデータですが、それを活用する人材だけでなく、そのデータ活用を受け入れられる環境こそが大事です。

(3)の変革と付き合える人材こそ最強です。変革は苦しいものです。ゼッタイに反対が入ります。それも積極的な反対でなく、表面的には変革に賛成している風に見える消極的反対派です。

そうです、消極的反対派の彼らと一緒にやっていく変革は苦しいものです。それを楽しめる人材こそ、最強です。最終兵器です。この人材を中心に、(2)のデータ活用の人材、そして(1)の人材を複数の人で分担する人材が必要です。

問題11「最強のDX組織は?」

問題:次のうち、最強のDX組織はどれでしょうか?
(1) ブロック塀組織
(2) 石垣組織
(3) アメーバ組織(スライム組織)


正解は(3)のアメーバ組織です。なおスライム、粘菌組織とも言います。

(1)のブロック塀組織は、ブロックやレンガのように、画一した人材の集まりの組織です。この利点は方向性が統一され、全社一丸となり、効率優先の組織になることです。調子がいいときは最大限の効果を発揮します。

しかし調子が悪いとき、また調子がいいときでも変革を求めるとき、この組織は崩壊します。画一した人材だけの組織の弱点です。

(2)の石垣組織は多様な人材が集まり、相互補完し、また異文化交流による成長を見込める組織です。

しかし石垣が崩れずに頑健なのは奇跡なのです。ちょうど収まるところに収まる石となる人材がいる必要があります。まさに奇跡です。城の石垣が崩れないのも奇跡です。この石垣組織を計算で求めるのは至難の業です。成功すれば大成功ですが、失敗する可能性も多くあります。

そこで形が固定している石で構成される石垣ではなく、石そのものが変形合体できる(3)のアメーバ、またはスライム、粘菌の人材による組織が最強です。

この(3)の組織は石垣組織の改良型です。臨機応変な対応が求められますが、奇跡を願う必要はありません。足りないところ、出っ張っているところがあれば、臨機応変に石の形を変えるようにします。

問題12「最強のDX文化は?」

問題:次のうち、最強のDX文化はどれでしょうか?
(1) 社長が率先し全社一丸となる熱血型
(2) 社内外のコミュニケーションで全社一丸になる融和型
(3) 個々のメンバの競争と共創による自律型


正解は(1)、(2)、(3)のハイブリッドです。どの企業文化も必要です。

総花的、言い訳的正解ですが、個々の文化を見ていきます。
(1)の熱血型は、DXでは必要です。熱血漢の社長による全社一丸の文化は必須です。でもこれだけでは成功しません。順風満帆のときは効果がありますが、逆風のときは頓挫してしまう可能性があります。

(2)の融和型は変化に強いものです。逆風のときも文殊の知恵で凌げるでしょう。この意味では(1)と(2)は相互補完になっていますので、合わせ技は有効です。でも水と油の関係の文化なので衝突することは明らかです。

そこで(3)の個々のメンバによる自律と競争、そこから生まれる協力による競争をする自律型は有効です。水と油関係にある(1)の熱血型と(2)の融和型を混ぜて乳化する卵の役割を果たすのが自律型文化です。まさにマヨネーズのようにおいしい文化が生まれます。

メンバひとりひとりが自律して、自分の立ち位置をはっきりすることで、熱血型も融和型も文化として受け入れられるようになります。

ということで今日の結論。「DXはマヨネーズで」以上です。

参考:中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド |


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五味弘
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