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高校3年生「文転」体験記1
佐藤ひろおです。会社を休んで早稲田の大学院生をしています。
三国志の研究を学んでいます。
会社を休んで文学研究科に入学するぐらいだから、よほど筋金入りの文系かと思いきや、愛知県の明和高校というところ(いちおう進学校?)で、「普通科の理系」クラスを卒業しました。
理系クラスに所属しながら、文系学部に進学することを「文転」と言いました。いま聞くと、政治犯の思想的転向のようですが。Wikipediaを見たら、まだ死語ではないようだ。
これを高校生が見ている可能性は低いですが、高校生の子をもつ親御さんが見ているかも知れないので、体験記を書いてみます。西暦2000年のことなので、制度などが違う可能性もありますが、個人の苦労は23年を経ても同じだと思うので、参考にして頂ければ。
母校では、2年生の後半?に文系クラスか理系クラスか、希望を提出。ぼくは、親の言うとおりに理系を選びました。「これからはパソコンの時代だ」と言われたのを覚えています。パソコンなら理系だと。
幸い(残念なことに)数学の成績も悪くはなかった。結末を先取ると、受験時の入試センター試験の結果は、数学はほぼ満点(200点中195点?)だった。「数学ができないから文転した」ではない。
クラス分けをされた3年生の5月、
放課後に教室をホウキで掃いているとき、「大学で歴史を勉強したいのに、ぼくは何をしているんだ」と雷に打たれたように気づいた。自我の目覚めは、2年生のうちに済ませておけ、とは思います。クラス分けされ、わずか1ヶ月で転向とは。理系クラスの空気を吸い、成績に後れを取るわけではないが、違和感があったのだろう。
やばいやばいやばい!こんなところで、理系の受験科目の授業を受けている場合ではない!と思ったが、制度上、理系クラスから移れない。
理系の授業をフルで受け、学期2回?のテストで及第点を取りながら、国立文系の受験の準備をほぼ「内職」でやることになったのだが……。
あ、1件でもご要望があったら続きます。
「文転」の実例を集めていらっしゃる方は、コメントを頂けましたら。
高校の友人とLINEし、「ひろお(ぼくの名)は文転したよね」って言われて、「文転!懐かしい響き!当時のぼくの代名詞。どこへ言っても、文転のひと、文転したやつ、文転・文転・文転と言われ続けた」と記憶がもどった。マイノリティだが、テストの点では負けないぞみたいな。
いきおいで書き始めてしまったけど、単なる懐古の苦労談を並べてもな……と、ふと冷静になりました。