「5人以上」で良い雑談はできない
今日のおすすめの一冊は、内藤誼人氏の『雑談の達人』(大和書房)です。その中から『雑談の練習は「2人きり」でやれ』という題でブログを書きました。
本書の中に『「5人以上」で良い雑談はできない』という興味深い文章がありました。
私は、基本的に人と接するときには、「1対1」でやったほうがいいと考えている。 なぜなら、そのほうが雑談は盛り上がるものだからだ。 相手が1人なら、私たちは気安く自分の秘密を暴露する。かりに嫌われたり、悪い印象を持たれても、その影響が最小限に抑えられると思うからである。
ところが、相手が5人も、6人もいるところでは話は別だ。「こんな話をしたら、自分はどう思われちゃうんだろう?」 という気持ちが先に立って、本当は面白い話なのに、口をつぐんでしまうことになる。あまり自分をさらけ出すような話をしなくなってしまうのだ。
そのため、会話に加わる人数が増えれば増えるほど、当たり障りのない話が増え、結果として、面白みのない会話 になってしまうのである。
米国ウェイク・フォレスト大学のセシリア・ソラノは、お互いに話し合いをさせるとき、「どれくらい自分をさらけ出したいと思いますか?」 という質問をしてみた。すると、会話に参加する人数が増えれば増えるほど、「自分をさらけ出したい」という気持ちが減ってしまうことが明らかになった。
会話を2人きりでやったほうがいいのは、お互いにあまり気を遣わず、フランクで、面白い話ができるから だ。 「実は、俺ってさ」 「本当は、私ってね」 という内緒の身の上話ができるのも、2人きりならではである。
多くの良識のある人は、会話で自分だけがしゃべってしまわないよう、気をつけています。多くの人数がいるなかで、たった一人が独占してしゃべってしまったら、いくら話が面白くても、自分勝手で、自己中な、気が利かない人だと思われてしまうからです。
人は皆、自分のことを話したくて仕方がない生き物です。だからこそ、雑談の練習は、できるだけ少人数でやることが望ましいということです。しかもその方が、「ここだけの話」を話しやすいからです。
今日のブログはこちらから☞人の心に灯をともす