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安岡正篤 人生信條
今日のおすすめの一冊は、藤尾秀昭氏の『小さな人生論5』(致知出版社)です。その中から「自分はまだ学びの途上」という題でブログを書きました。
本書の中に「安岡正篤 人生信條」という心に響く文章がありました。
『安岡正篤 人生信條(しんじょう)』の中に、『素心規(そしんき)』と題する条文がある。
一、禍(か)が福か、福が禍か、人間の私心(ししん)でわかるものではない。長い目で見て、正義を守り、陰徳を積もう。
二、窮困(きゅうこん)に処するほど快活にしよう。窮すれば通ずる、又通ぜしめるのが、自然と人生の真理であり教(おしえ)である。
三、乱世ほど余裕が大切である。余裕は心を養うより生ずる。風雅も却(かえ)ってこの処に存する。
四、世俗の交(まじわり)は心を傷めることが少なくない。良き師友を得て、素心(そしん)の交を心がけよう。
五、世事に忙しい間にも、寸暇を偸(ぬす)んで、書を読み道を学び、心胸(しんきょう)を 開拓しよう。
六、祖国と同胞の為に相共(あいとも)に感激を以て微力を尽くそう。
一読、心を清新するものがある。かかる信條を反芻しつつ、日々の人生に臨みたい。
人生に信條を持つ持たないは大事である。信條を持たない人は人生の途上に立ちこめる雲霧(うんむ)に道を失いがちである。人は信條を持つことで、 人生を軌道修正することができる。
◆1.陰徳を積むとは、目立たぬよう、際(きわ)立たぬよう、誰がしたかわからないように、ひそかに淡々と、愚直に、徳を積むこと。
◆2.困ったときほど、心を明るくすること。滅入ったり、暗くなったりしたら、ますます心も暗くなる。
◆3.世の中が乱れ、混沌としているときほど、余裕を持つことが必要だ。余裕がなければ、切羽詰まり、自分を客観視できなくなる。
◆4.人間関係は時として、面倒なことや嫌なことも起こる。そんなときほど、良き友、良き師が必要だ。飾らない付き合い、自分をさらけ出せる交友ほどありがたいものはない。
◆5.どんなに忙しくなろうと、宴席が続こうと、書を読む時間を作ること。学びを忘れたら、生きている意味がない。
◆6.「世のため人のため」という気持ちをいつも忘れてはならない。人の喜ぶことをすること。人の役に立つこと。そして、自分も楽しむこと。
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