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コンラッド・ヒルトンの人材育成法

今日のおすすめの一冊は、植西聰(あきら)氏の『「いいこと」がいっぱい起こる!鏡の法則』(王様文庫)です。本書の中から『「気遣い」や「感謝」を伝える』という題でブログを書きました。

本書の中に「コンラッド・ヒルトンの人材育成法」という心に響く文章がありました。

ホテル業で大成功をおさめ、一代で巨万の富を築き上げたコンラッド・ヒルトンは、あるとき、新聞記者からこんな質問をされました。

「あなたの人材育成法には定評があります。 ダメ人間を更生させたどころか、ホテルの幹部に取り立てたのですからね。 少年院に入っていた札付きのワルが今や副支配人として活躍しています。 窃盗(せっとう)を何度も繰り返した前科のある男は今やフロントサービスのマネージャーとして活躍しています。 何か特別な教育でもされたのですか」 

するとヒルトンは次のように答えました…私のやったことといえば、ただ一つ。 ほめつづけただけです。 そう、こんな具合にね。 

「君は笑顔が素敵だね。君の笑顔を見たら、お客様はきっと癒されると思うよ。これは君にとって、一つの大きな武器だ」 「君は会話術に長(た)けているね。お客様に何か尋ねられたとき、ゆっくりとした口調で、一呼吸おいてから答えるところなど、さすがだ」 「君は姿勢がいいね。お辞儀の仕方もパーフェクトだ。これはホテルマンにとって欠かすことのできない資質だよ」 

さて、この話は、あなたが“鏡の法則”を活用して、良好な人間関係を築くうえで、大いに参考になるはずです。 人はほめられると、「その場において重要な存在でありたい」「認められたい」という自己重要感の欲求が満たされるため、気分が良くなります。 

そればかりではありません。 ほめられれば誰だって、自分のやっていることに自信がもてるようになるし、やる気・活気だって湧いてきます。 それが仕事であれば、やりがいを感じるようになるため、心がいっそう明るく元気になります。 

そして、そういうきっかけを作ってくれた人に親しみと好感を寄せるようになります。 恩師としてあがめてくることもあるでしょう。 しかも、その人がいつもほめ言葉を投げかけてくれたら、今度は“好意返報”の感情まで湧いてくるようになります。 

つまり、“鏡の法則”によって、今度は相手がその人のことをほめ返すようになるのです。 

交流分析という心理学の中に、「無条件の肯定的ストローク」という言葉がある。 肯定的なストロークとは、相手の存在や価値を認める言動や働きかけのことをいう。 否定的なストロークとは、相手の存在や価値を否定する言動や働きかけのこと。 

無条件の肯定的ストロークとは、何かをしたからほめるというのではなく、相手の存在そのものを肯定し認める言動や働きかけのこと。 それは、勉強したから偉かったと条件をつけてほめるのではなく、あなたがいるだけで幸せ、という存在そのものを肯定する言動。 

反対の、無条件の否定的ストロークには、「怒鳴る」、「殴(なぐ)る」、「無視する」といった身体的なものと、「死ね」、「バカヤロウ」、「帰ってくるな」という存在を否定するような言葉を使う、心的なものがある。 

ほめるのが上手な人、心の底からほめることができる人は、この無条件の肯定的ストロークの気持ちを心の中に持っている。 あなたがいてくれてうれしい、という感謝の気持ちだ。

心の底からほめつづけることができる人には、限りない魅力がある。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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