孫さんの学ぶ姿勢
今日のおすすめの一冊は、伊藤羊一氏の『ブレイクセルフ』(世界文化社)です。その中から「とにかくステージに立とう」という題でブログを書きました。
本書の中に「孫さんの学ぶ姿勢」という素敵な文章があったのでシェアします。
10年ほど前、ソフトバンクアカデミアというところで孫正義さん相手に何度かプレゼンをしたことがある。参加者がテーマを与えられてプレゼンテーションの腕を競い合う。勝ち上がっていくと、孫さんの前でプレゼンを披露できる。最初のうちは緊張してそれどころじゃなかったけれど、何度か孫さんの前に立つうちに、だんだん慣れてきた。すると、聞いている孫さんの様子を見る余裕が出てくる。
孫さんは、僕を含め、20人ほどの参加者全員のプレゼンを、iPadに指を使って猛烈にメモをとりながら、真剣に聞いていた。あくまでもアイデアのプレゼンテーションで、仕事ではないから、こっちはかなり自由な…まあ、ある意味でいい加減なことも言っている。それを、こんなに真剣に聞かれるとは思ってもいなかった。
それだけでなく、孫さんは後から僕に、「伊藤くん、今言ってたこのことなんだけど、どういうこと?」と質問までしてくる。これには驚かされた。当然ながら、孫さんは僕らがアクセスできないような情報をいっぱい知っている。経験も僕らとは比較にならないほど豊富だ。
それでも、孫さんは、世間的に見ればぜんぜん「すごくない」参加者たちのプレゼンを必死に聞いて、メモをとって、質問する。これが「謙虚」ということなのだなと。人から学ぶことは重要だ。人の話を聴くことは大切だと、僕は改めて感じた。
有名人になれば、その一挙手一投足が注目のマトとなります。たとえば、人の話を聞くときのほんの些細(ささい)な姿勢でさえも、話題になり、それがその人の「人となり」の一端として紹介されます。これは実は、有名人でなくとも、一般人でも同じです。その人の食事の仕方やお酒の飲み方のような態度やクセ、あるいはお金の払い方など、ちょっとしたことで、その人の人柄や人格まで判断されてしまいます。
つまり、SNSで発信しなくても、普段の行いや生き方そのものがアウトプットだということなんですね。人は見ていないようで、よく見ています。もし仮に誰も見ていなかったとしても、「お天道さま」が見ていますから。
毎日、真剣に明るく、そして機嫌良く生きていきたいものです。
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