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すべての企業はサービス業
今日のおすすめの一冊は、フィリップ・コトラー氏の『一分間コトラー』(西村克己/ソフトバンククリエイティブ)です。その中から「起業家精神を保ち続ける」という題でブログを書きました。
本書の中に『すべての企業はサービス業』という心に響く文章がありました。
サービスとはサービス業界やサービス部門だけのものではない。コストがかかるため最小限に抑えるべきものでもない。
コトラーは言う。「すべての企業は、サービス企業でなければならない」
サービス的な要素が多い企業と少ない企業の差があるだけだ。メーカーは製品をつくるのが仕事だが、お客様は製品から提供されるサービスを購入している。
車は「人やモノを運ぶ」サービスを、石鹸は「清潔にする」サービスを提供している。お客様の期待を満たせない場合は、すぐに修理や製品の交換をするといった迅速な対処も欠かせない。
この対処もサービスである。長期保証といったサービスの確約、あるいはサービス網の充実は、差別化を図る最高の武器となる。
◆今の時代、製造業が、モノ作りだけしていて、生き残ろうと考えるのは、かなり無理がある。製造業であっても、サービス業化することが必須だからだ。
それは、「ドリルを売るには穴を売れ」(青春出版)という本にあるように、顧客にモノではなく体験価値を売るということ。ドリルを使って得られる価値(穴)を売るということ。
たとえば、建設機械のコマツは油圧ショベルやブルドーザーなど、あらゆる建設機械をICT(情報通信技術)でつなぎ、ドローンとの連携などで、熟練していなくても、安全に操作ができる工夫がされ、「品質と信頼性」を売っている。
農業機械もICTにより、自動化や、記録のデータ化などができる。これは、医療機械や製造業のロボットでも同じだ。
また、身近な例でいえば、体重計などもスマホとつながることで、データ化され、健康というサービスを売ることになる。
「すべての企業はサービス業」という言葉を胸に刻みたい。
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