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人生を芸術的に生きるには
今日のおすすめの一冊は、藤原和博氏の『革命はいつも、 たった一人から始まる』(ポプラ社)です。ブログも同名の「革命はいつも、 たった一人から始まる」として書きました。
本書の中に「人生を芸術的に生きるには」という素敵な一文がありました。
日本人はただでさえ、みんな一緒の「一斉」行動が好きだし、学校もいまだに「みんな一緒に仲よく元気よく」を奨励し、正解至上主義の教育を続けている。だから、会社という組織と時間割に慣れたサラリーマンは、コロナが騒がれ始めた 3月でも9割通勤電車に乗っていた。
みんないい子に、ちゃんとマスクをつけて。 Zoomでの会議が常態化し、リモートワークと交代勤務、さらにそれぞれ一人ひ とりの休暇取得が当たり前になって「バラバラ」が習慣化するとどうなるか?
人事権と予算権を握ることで旧態依然とした会議を仕切ってきた中間オヤジ管理職は、AI武装したロボットの登場を待つことなく退場することになるだろう。Zoom会議では、内容のない発言や付加価値を生まない輩はバレバレになるからだ。
一方、とくに若手や女性にはチャンスが生まれる。組織のなかでの過度な同調圧力に負けることなく、個人のなかに眠るちょっとした「狂気」が発動しやすくなるからだ。 日本民族は黒船が来ないと社会改革が行われないというクセがあるのだが、コロナはベストなタイミングで訪れた黒船である。 より個人の人生に寄り添った言い方をすれば、この本で提示するのは、会社の仕事 でも個人の人生でも、もっとドラマチックにやろうよというメッセージだ。
そのためには全体の時間の1割でいいから、バカなことをやり続けること。コロナ前、withコロナ、コロナ後を問わず、あなたが感じている会社や日常生活での沈滞や虚脱感も、この「ちょっとした狂気」の運用次第で突破できる。
そのことはつまり、芸術家ではない私たちでも、人生を芸術的に生きることができ ることを意味する。 太陽の塔で著名な故・岡本太郎画伯は、かつてTVコマーシャルで「芸術は爆発だ!」と語り、一世を風靡した。全体を爆発させなくても、人生を芸術的に生きることは可能だ。自分の中にある「ちょっとした狂気」を大事にして、それを一つひとつ丁寧につなげ、豊かな物語へと紡いでいくこと。
《1割の生活を「バカげたこと」に賭け続けるだけでいい》
Googleには「20%ルール」というものがあります。現在の仕事とは別に、20%の時間を、仕事に無関係の読書や、新たな勉強会や興味深いグループへの参加に使おうというものです。80%の時間は現在のことに使い、20%は未来へ投資するということです。
Googleの共同創設者のLarry Page氏とSergey Brin氏は「これにより、社員はさらにクリエイティブに、さらにイノベーティブになることができます。我が社の重要な進歩の多くは、こうして実現したのです。」と述べています。
このコロナ禍によって、行動も考え方もちょっとした「狂気」を起動しやすくなりました。特に何か新しいことを学習したり、始めたりするには最高のタイミングだったからです。逆に家に引きこもって酒を飲み、テレビばかりを見ていたと言う人もいるかもしれません。
あとから「あのコロナ禍での行動」が、現在の自分の成功の要因だったと言えるような生き方ができたら最高です。
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