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取りつく島もない

今日のおすすめの一冊は、ロルフ・ドベリ―氏の『シンク・スマート』(サンマーク出版)です。その中から『人間は「理由」を知りたがる』という題で書いてみました。

人間関係のヘタな人は、ちょっとした手間を惜しみます。何かを頼むとき「理由を言う」というものそうです。そんな説明には1分もかからないのに、用件だけを伝えて終わりにしてしまいます。

野球の中畑清氏の駒澤大学野球部のときのこんな話がありました。(月間致知・太田誠駒澤大学野球部監督の言葉)より

彼のしていた挨拶とは次のようなものだった。例えば誰かに「こんにちは」と声をかける。普通ならこれでお終いだが、中畑は必ずその後に「きょうはいい天気ですね」とか「おばあちゃん、いつも元気ですね」といった“もう一言”の挨拶を付け加えるのだ。私はこれを「二言(にげん)挨拶」と名付け、普段の挨拶をただの挨拶に終わらせないよう心がけてきた。
この「二言」は、必ずしも言葉である必要はない。すれ違った相手のために立ち止まっても二言。手振りや微笑であってもいい。上級生のほうから「おはよう。きょうも元気にいこうぜ」なんて声をかければなおのことよし。そこに人間同士の心と心の通い合いが生まれてくるのだ。

挨拶にしても、「一言」足すだけで人間関係は各段によくなります。これも「一言」の出し惜しみをしないということです。「一言」は前出の「理由」ではないですが、同様の効果があります。その「一言」に意味はいらないからです。

人間関係が下手な人は「ぶっきらぼう」だったり「取り付く島もない」と言われます。これ、余談ですが、「取りつくひまもない」と覚えている人って結構多いです。「取りつく島もない」とは、海でおぼれても、上陸する島がないということで、頼りにしようと思っても、その頼りにできる手がかりがないということです。「ぶっきらぼう」とは、口のきき方に愛敬がない、そっけないし、ブスっとしていて、ぞんざいであるということです。

何かを頼むとき「理由を言わない人」も、愛敬がないです。そして、人をぞんざいに扱っているように見えます。人を大事にしていないということですよね。「私は理由を言わない人間です」と、そのそっけなさをまわりにアピールしているのと同じなんですよね。


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