見出し画像

心の反論トレーニング

今日のおすすめの一冊は、内藤誼人(よしひと)氏の『いちいち気にしない心が手に入る本』(王様文庫)です。その中から『「面白い」や「楽しい」を口グセに』という題でブログを書きました。

本書の中に「心の反論トレーニング」という心に響く文章がありました。

私たちは、ともすると「非合理な信念」で自分を苦しめてしまうことがあります。たとえば、「出会う人すべてに好印象を与えなければならない」「完璧に整った顔だちでなければ、異性にモテない」「完全無欠の上司にならなければ」といった具合です。

でも、こうした現実的ではない思いを抱いていては、心身ともにやられてしまいます。そんなときは、自分に「現実的な反論」をぶつけてみましょう。

「別に会う人全員に好かれなくても、本当に心を許せる仲間がいれば幸せだよね」「別にハンサムではなくても、かわいい彼女がいる男もいるし」「世の中の上司がみんな『理想の上司』なんてことは、ないしな」といった具合にです。すると、非合理的な信念でキュッと締めつけられていた心がフッとゆるんできます。

オーストラリアにあるタスマニア大学のテッド・トンプソンは、心配性な人、悲観的に考えすぎてしまう人を集めて、4週間の「反論思考トレーニング」を実施しました。

たとえば、「自分は病気になってしまうのではないか」と悩んでいる人には、次のような反論をぶつけるトレーニングをくり返させました。「でも、私は定期的に運動しているんだから、人よりは健康的なはずだよね?」「そういえば、両親だってピンピンしてるよね?」「食事にだって気をつけているし、不摂生な人に比べたら、はるかにマシじゃない?」

不安なことが頭に浮かぶたび、こういう反論をぶつけるようにさせたところ、彼らは「非合理な信念」に苦しむことがなくなったそうです。しかも、いったん悲観主義的な傾向が減少した人は、長期的に心の状態も改善されることが明らかになりました。4週間もトレーニングすれば、性格も変わってくるのですね。

「根拠のない悩み」は、「客観的な現実」を突きつけることで、次第に消えてなくなっていくはずです。
《「反論思考トレーニング」で心もピンピン元気になる》

完璧であらねばならない、という思い込みは意外に多くの人が持っている。「失敗してはいけない」「人に迷惑をかけている私はダメだ」「うまく話せないから、人前でのスピーチは好きじゃない」

だが、すべてはやってみなければわからない。そのためにも必要なのが、自分自身による「反論思考トレーニング」。

不安なことが頭に思い浮かぶたび、自分で反論をぶつけるトレーニングは必要だ。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


いいなと思ったら応援しよう!