今日のおすすめの一冊は、玄侑宗久(げんゆうそうきゅう)氏の『釈迦に説法』(新潮社066)です。その中から「渋柿の 渋そのままの 甘さかな」です。
本書の中に「翁(おきな)と媼(おうな)」という心に響く文章がありました。
◆「カンというと、一般的には何となく非科学的で、あいまいなもののように思われるけれども、修練に修練を積み重ねたところから生まれるカンというものは、科学でも及ばぬほどの正確性、的確性を持っているのである」(道をひらく/松下幸之助)
松下幸之助氏に限らず、ソニーの井深大氏、サントリーの佐治信忠氏、等々の名経営者は一様に勘が鋭かった。勘は二種類ある。一つは勉強していない人の当てずっぽうのただの勘。もう一つは経験と勉強に裏打ちされた深い勘だ。
歳を重ねれば重ねるほど、人格が磨かれ、角もとれ、それでいて勘も鋭くなる翁と媼を目指したい。
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