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善いことをして、悪いことはやめよう

今日のおすすめの一冊は、ひろさちや氏の『いい言葉が、心を掃除する』(PHP研究所)です。その中から「悪の報いは必ず来る」という題でブログを書きました。

本書の中に「善いことをして、悪いことはやめよう」という心に響く文章がありました。

《善いことをし、悪いことはやめよう。 すべての悪をなさず、善を行い、自己の心を浄める。これが諸仏の教えである》(釈迦)

仏の教えというと、抹香臭そうだとか、迷信の塊だから今の時代に合わないとかいって、最初から聞く耳を持たない人がいます。しかし、その教え自体は案外シンプルだったりします。

仏教の歴史が始まったのは紀元前五世紀頃のこと。それから約二千五百年もの時間が過ぎて、古い教えがなお人々の心に響くのは、時代を超えるシンプルさが内に潜んでいるからなのです。

「諸悪莫作、衆善奉行(しょあくまくさ、しゅぜんぶぎょう)」「自淨其意 是諸仏教(じじょうごい、ぜしょうぶっきょう」(法句教) という言葉がある。

「もろもろの悪を起こさず、いいことをしなさい」「自らの心を清めること、これが諸仏の教え」

これは、唐の白居易(白楽天)道林禅師とのやりとりの中の言葉だ。「仏法の大意は何か」という白居易の問いに対して、道林は「諸悪莫作 衆善奉行」と答えた。

白居易は「そんなことは3歳の童子でも知っている」と馬鹿にしますが、道林は「そうはいっても80歳の老人でもそれは実践出来ない」と言ったところ、白居易は深く頭を下げて去ったという。白居易は唐の時代の詩人。

◆なお、その故事が京都の祇園祭の山鉾(全部で34基)の中の1つ「白楽天山」に残っている。山鉾の上には、白楽天と道林禅師とのその時のやりとりの場面の像がある。

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