仕事だけしかない人生にしない
今日のおすすめの一冊は、櫻井秀勲氏の『新しい時代は「逆転の発想」で生きる』(きずな出版)です。その中から「お金を稼ぐよりフォロワー数を増やす」という題でブログを書きました。
本書の中に素敵な文章があったのでシェアします。
《仕事だけしかない人生にしない》人間はある年齢に達すると、その地位や職業より、人間力が重要になります。私はマスコミ人なので、これまで多くの経営者や政治家、あるいは作家、学者などとつき合ってきましたが、何度でも会いたいという人もいますが、一回でごめん、という人も少なくありません。
自分のことしか話せない人、あるいは人の批判ばかりする人が、意外に多く、何が楽しくて生きているのか、疑問に思うことがあります。しかし現代は1日24時間、動き回れますし、行動範囲は地球全体に及んでいます。話題はどこに飛び火するかわかりません。またニュースも以前は新聞、テレビだけでしたが、それが週刊誌からネットに及び、いまや家庭に入った女性も子どもたちも、ビジネスマンと同じ情報を共有しています。
それだけに、いつもいつも同じネタばかり話すようでは、いまの時代に合わないでしょう。現在トップを走る人は、常に最先端の複数の情報をもっているものです。たとえば、みんながオンライン飲み会の話をしていて、まだ自分は参加したことがないとしたら、「ぜひ自分も入れてほしい」と頼み込むべきです。
聞いただけの情報では、真の情報とはいえません。話すなら、失敗でもいいから、経験談を話しましょう。あるいは仕事の話はできても、暮しや文化の話になるとムッツリ黙ってしまうようでは、楽しい話の渦の中には入れません。もちろんそれでもかまいませんが、仮に上司がその光景を見たら「こいつに大事なことはまかせられない」と思うことでしょう。これはほんの小さなことですが、意外にも相当多くの男女は、話の渦中に入れません。しかしそうなると、つまらない人間になってしまうのです。
1990年代は、平成不況と呼ばれた時期でした。不思議なことに、不況時のほうが人間的な温かい男女がふえてきます。それというのも、不況であるがゆえに、仕事だけに徹するというわけにはいかない、ということがあるからかもしれません。景気のいいときには、仕事が優先になりがちです。バブル期がまさにそうでした。バブルというと遊びのイメージをもたれがちですが、遊びの相手は仕事の関係者ばかりだったのです。
新型コロナウィルス禍のあとには、大不況が襲ってきます。そうなれば、仕事に徹することがよいように思うかもしれませんが、じつは、そんなときこそ、人間力を大事にしていきたいものです。そうすることで新しい絆ができ、人脈が生まれるかもしれません。人脈は金脈を生むといわれますが、大不況にも負けない力を与えてくれるはずです。
とにかく、年を重ねたら「あたらしいもの」や「あたらしいこと」に好奇心や興味を持つことです。たとえば、新しいスマホが出たらすぐに代えてみたり、流行っているSNSがあればやってみる、といったぐあいです。すると、若い年代の人とも話ができるようになります。古いこと、昔のことだけを追い求めていたら、古い人たちとしか話は合いません。
つねに新しいことを追っていたら、「仕事だけしかない人生」にはなりようがありません。そういう人には、「好奇心」や「冒険心」、「天衣無縫の明るさ」、「子ども心」、「軽さ」そして、行動力があります。そんな素敵な人生、目指したいです。
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