自分の話をしない
きょうのおすすめの一冊は、中村淳彦(あつひこ)氏の『悪魔の傾聴』(飛鳥新社)です。その中から「悪魔の傾聴とは」という題でブログを書きました。
本書の中に「自分の話をしない」という興味深い文章がありました。
「欲望の断捨離」とは、聞き手側の欲望だ。それはたとえば「相手に信頼されたい」「相手から気に入られたい」「あわよくば、友達になりたい」というような欲望だ。自分が信頼に値する人物ということを長々と説明することによって、相手と不要な雑談がはじまり、最悪だとひたすら自分の話をしている、なんてことになってしまうからだ。
「心のセンタリング」とは、どんなときでも中立のポジションでいるということ。たとえば権利を主張する労働運動に偏ってしまうと、経営者やマネジメント層は敵となってディス・コミュニケーションが起こる。
これらはあくまでインタビューの際の心得だが、友人とのオフモードの会話でも、傾聴の姿勢は大事だ。自分だけがしゃべって大半の時間が終わってしまった、という事態だけは避けたい。もし、その状態が続くようなら、早晩友達は離れていくからだ。
傾聴の姿勢の実践のため、「自分だけ話をしない」という心得を胸に刻みたい。
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