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今はいい時代だ

今日のおすすめの一冊は、上阪徹氏の『成功者3000人の言葉』(知的生き方文庫)です。その中から『人は「顔つき」で選べ』という題でブログを書きました。

本書の中に「今はいい時代だ」という心に響く一節がありました。

不況だ、経済が最悪だ、こんなにひどい状況はなかった、などと言われて、いったいどのくらいの年月が経過したのでしょうか。 バブル崩壊から数えれば、もう30年にもなります。 でも、そうした悲観論こそ世の中に振り回されている例、すなわち、大きなメディアに間違った情報を植え付けられている例かもしれません。 

取材をすればするほど、私はそんな実感を強くしています。 メディアに報じられているほど、世の中が言っているほど、今はひどい時代なのでしょうか。 

ある経営者は、しみじみと言いました。 「今の時代は、日本の歴史の中で、最も恵まれた時代じゃないか。最も豊かで、最も 自由。かつてこんな時代が、日本の歴史にあったか、調べてみたらいい」 

彼の主張はこうです。 たしかに経済は低迷している。 しかし、不況や株価低迷で命が取られるわけではない。 だが、過去を見れば、飢餓に苦しむ地方都市を救おうと青年将校が決起したり、都市のど真ん中に空から爆弾が落ちてきた時代があった。 それは、ほんの70~80年前のことだ。 それを考えれば、これだけ平和な状況で文句を言っていてどうするか、と。 

終身雇用や年功序列もなくなり、雇用の安定性が失われた、という声もありますが、 ある大学教授はこんな話をしていました。 そもそも日本の歴史において、終身雇用や年功序列が実現していたのは、1980 年代からの20年ほどに過ぎない。 たった20年だけ実現していたものが、あたかも日本の文化であるかのように伝えられていたのが、おかしかった。 

言ってしまえば、あの時代が異常だったのであって、今が通常。 勘違いをしてはいけない。 一方で、客観と主観の重要性を語っていた作家がいました。 ある人にとっての10万円は大したことがないお金。 でも、ある人にとっての10万円は本当にありがたいお金。 同じ10万円でも、人によってまったく違って見える。 

時代についても、それと同じで、 大きな幸せを実感できる人も、いつまで経っても幸せが実感できない人もいるのです。 

新聞やテレビを見ると、(インフレ懸念が予想外に高まり)各国の株価が下落しているとか、50年ぶりの円安で日本は危ないとか、コロナの感染者が急増し医療崩壊とか、殺人事件やら、凶悪事件やらのネガティブなニュースのオンパレードで、暗い気持ちになります。 

しかし、統計によれば凶悪事件も少年犯罪も、年々減っているのです。経済も50年前、100年前に比べれば格段によくなっています。そして、携帯電話や家電製品もどんどん進化し、年を経るごとに生活は便利になっています。

世界を見渡せば戦争をやっている国や、飢餓や貧困に悩まされている国もあります。そんなことを考えると、日本はなんと幸せな国か、そして今は如何にいい時代か、ということを思わざるを得ません。

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