今日のおすすめの一冊は、夫馬賢治(ふまけんじ)氏の『データでわかる2030年雇用の未来』(日経プレミアシリーズ)です。その中から『21世紀の「産業革命」とは』という題でブログを書きました。
本書の中に「いま始まっている産業革命」という心に響く文章がありました。
◆産業革命は19世紀、イギリスから始まった。手工業が中心だった毛織物業界に、自動織機が導入され、均一な製品が大量にできるようになった。それに伴い、非熟練工だけでなく、高賃金の熟練工までもが失業することになった。それを不服とする労働者たちが自動織機や工場を打ち壊す「ラッダイト運動」を引き起こした。
このような産業界の大変化に対して、教育制度も変わった。機械を扱うため、従業者たちが、読み書きや算数を含めた基礎学力を身につける必要が生じたのだ。そのため、教室で同じ内容を先生が教えるという、学校が生まれた。それが日本でも、近代まで続いている学校教育だ。規律正しく大量生産ができる人を養成する教育だ。
しかし、今はその教育は大きく変わりつつある。創造性を身につけたり、自ら問題点を見つけ、それを解決していくという探求学習などだ。
つまり、現代社会で必要とされる人物像が変わったのだ。それがまさに、「産業革命」が始まっているという予兆でもある。
21世紀の産業革命は、人類社会が行き詰った結果、始まる、という。
行き詰りとは・・・。
「人口減」「高齢化」「富の再配分」「気候変動」「カーボンニュートラル」「飢餓人口の増加」「農林水産問題」「環境破壊」「天然資源の採掘」「AIによる新たな産業と無くなる産業」「外国人労働者問題」・・・。
「いま始まっている産業革命」という言葉を胸に刻みたい。
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