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結婚の4つの形

今日のおすすめの一冊は、小林正観さんの『幸も不幸もないんですよ』(知的生き方文庫)です。その中から「過去の集積が現在」という題でブログを書きました。

本書の中に「結婚の4つの形」という興味深い文章がありました。

結婚には4つの形があります。
1.大恋愛結婚
2.恋愛結婚
3.見合い結婚
4.いいなずけ結婚

「大恋愛」とは、「周りの人がほとんど結婚に反対だった」状態を言います。その「大反対」「猛反対」を乗り越えての結婚を、「大恋愛」と言います。 「大好きだった」「ものすごく愛し合った」から「大恋愛」と言えるわけではありません。

さて、「恋愛量」 が最も多いのが「大恋愛結婚」でしょう。次が「恋愛結婚」でしょう。その次が「見合い結婚」で、恋愛量が最も少ないのが「いいなずけ結婚」でしょう。

ちなみに、いいなずけ結婚とは、本人たちが幼いころ、親どうしが勝手に決めてしまった結婚で、本人の意思がほとんど入りません。人権無視もいいところですが、昔はこういう結婚も少なくなかったのです。

ところが、世の中おもしろい。 離婚率は、上から順に「大恋愛」「恋愛」「見合い」「いいなずけ」と来るのです。 「恋愛量」が多いほど、離婚率が高い。 もちろん、必ず例外はあるので、全部がそうといっているのではありません。

「恋愛量」が多いと、「近づきたがる」のです。なんでもかんでも「知りたがる」のです。相手の世界に踏み込みたがります。 踏み込んだ結果として、言い争いになり、ケンカになり、互いに相手を嫌いになります。

人間関係には(家族であろうと恋人であろうと)、適当な距離が必要です。私はこれを「者間距離」と呼んでいるのですが、適正な「者間距離」があったほうがいいようです。「者間距離」を踏み込んでのケンカというのはありますが、「遠すぎるから」のケンカというのは起きにくいように思います。

「君子の交わりは淡きこと水のごとし」とは、荘子の言葉。その後に続く言葉が、「小人の交わりは甘きこと醴(れい)の如し」。

あまり人のことには深入りせず、水のようにあっさりと付き合うことが、良い人間関係を長く続かせるコツ「醴」とは甘酒のように甘くてベタベタしていることを言うが、つまらない人間の交友関係は、ベタベタしていて、一時は深い交際のように見えても、それは長続きしないということ。

この淡交は友人だけでなく、夫婦にも同じことが言える。あまり近づきすぎるとベタベタして、相手に踏み込み過ぎてしまう。すると、うっとうしくて重苦しい人間関係となってしまう。

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