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相手に伝わるやさしい話を

今日のおすすめの一冊は、植西聰(あきら)氏の『心に刻みたい賢人の言葉』(あさ出版)です。その中から「マイナス言葉は口にしない」という題でブログを書きました。

本書の中に「相手に伝わるやさしい話を」という心に響く文章がありました。

《難しい用語を使って話をしたところで、 相手にはほとんど伝わらない。 話は相手に伝わってこそ意味をなす。》(新井白石) 

江戸時代中期の政治家・儒学者。 第六代将軍・徳川家宣のときに「正徳の治」と呼ばれる政治改革を行う。

お釈迦様は悟りを開いた後、四十五年にわたり人々に教えを説き続けたと言われています。しかし、お釈迦様は誰に対しても、難しい話は一切しませんでした。相手の素質・能力に応じて、わかりやすく人生の在り方を説き続けたのです。

その場所に木や果実があれば、それらを指さして、たとえ話を持ちだすこともしばしばありました。このように、相手や場所に応じて、臨機応変に話し方を変えることを、仏教では「対機説法(たいきせっぽう)」といいます。

良好な人間関係を築きたければ、この「対機説法」を意識しながら会話に工夫を凝らすといいでしょう。聞き慣れない横文字(英語)を口にしない。難しい話をするときはたとえ話を出して、わかりやすく説明する。業界の人しかわからない用語は口にしない。

聞き手が理解しやすいように説明を心がけるだけでも、コミュニケーションが円滑になり、お互いの距離は縮まるようになります。

◆「対機説法」とは、相手の能力や性格に応じて、それにふさわしい手段で説法をすること。たとえ話を多用し、わかりやすく話をする。

我々は往々にして、私の、この話が分からないのは、「知識がなさすぎる」、「勉強してないのがいけない」など、相手のせいにする。しかし、本当に実力があるなら、誰にでもわかりやすく説明ができるはずだ。

「相手に伝わるやさしい話を」という言葉を胸に刻みたい。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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