「魚は努力して泳いでいるわけではない」
今日のおすすめの一冊は、西沢康生氏の「1分で心に効く 50の名言とストーリー」です。
「魚は努力して泳いでいるわけではない」、ビートたけしさんの言葉です。この言葉でこんなこと思い出しました。
昔、出張先で、ある後輩から相談があると言われ、「忙しそうだね」と言ったら、「もう毎日ホントに忙しいんです。もうクタクタです。それでいて儲からないんです。」と疲れ切った感じでグチをいい始めました。小さなお店を父親の跡を継いでやっている男です。相談ではなくて、グチ。そして、それは自分のことばかり(グチだからあたりまえですけど)。あまりにもネガティブなことばかり言うので、「ウソっぽ~い」と思わず言ってしまいました。
そしたら、キッとなって、「何がウソなんですか、全部ホントです!」と言って、話の途中なのに怒って席を立ってしまいました。まあ、私の言葉が足りなかった事が原因ですが、そのときなぜそんなことを言ったかというと、自分で経営しているのに、自分から「忙しい」っていうのは何なんだろう、と思ったのです。だって「自分の店だろう、そんなに嫌ならやめればいいじゃないか」、と。また、「忙しくてクタクタなら、そうならないよう、何か自分で工夫くらいしろよ」、と。
だって、その仕事やってくれ、なんて誰も彼に頼んでないんですから。自分で、その状態を選んでいるんです。私にグチを言ってくるのはお門違いというものです。「こういう状態なんですが、どうしたらいいでしょうか?何か、いい手はありませんか?」というなら相談になりますが。
これ、努力の話と同じだと思うのです。「忙しい」っていうのは、「自分は努力してる、こんなにすごいことしてるんだ、だからほめて」、ということです。自分で選んでやっていることを「努力」といったらホントに恥ずかしいです。「必死の努力」なんかしてない人のほうが、事業だったら長く続くし、成功もしています。
成功している人を、まわりから見ると、すごい努力をしているように見えるかもしれません。たとえば、アスリートや音楽家たちです。その人たちが、毎日長い時間練習するのを見ると、我々はすごいなあ、と思います。でも、本人たちからしたら、それは毎日のルーティーン。決まったことを淡々とやるだけなので、努力しているという感覚はないと思います。
逆に、毎日、苦痛を乗り越え、必死の努力、なんてことをしてたら、それ、絶対に長く続きませんから。長く続けられるってことは、魚が水の中で泳げるのと同じで、好きなことを、淡々と勢い込まずにやっているからできることなんですよね。だから、成功者(かならずしも金銭的な面だけではありません)には、努力してるなんて感覚はないんですよね。
だから、「努力を努力と感じず、また、努力だと周りに感じさせない」ってのがオシャレでカッコいいですよね。
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