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点と点をつないでくれるのは人

今日のおすすめの一冊は、クリスチャン・ブッシュ氏の『セレンディピティ点をつなぐ力』(東洋経済新報社)です。その中から『偶然を幸運に変える「セレンディピティ』という題でブログを書きました。

本書の中に「点と点をつないでくれるのは人」という興味深い文章がありました。

あらゆる状況、とりわけあらゆる会話を、セレンディピティを経験する機会としてとらえるには、意識して取り組む必要がある。たとえば誰かの話を聞くときには、その内容がわずかでも自分の、あるいは他の誰かの関心と重なっていないか考える。

他の人のアイデアと「競い合う」のではなく、それを発展させようとすれば、自分や周囲のために点と点をつなぐ能力が鍛えられる。 

シャー・ワズムンド・ムベの例を見てみよう。事業家として成功し、ベストセラーも出版している。貧しい家庭で育ち、LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)在学中はマクドナルドで生活費を稼いだ。

そんななか雑誌のコンテストで優勝し、イギリスのボクシング世界チャンピオン、クリス・ユーバンクにインタビューする機会を得た。

インタビューで2人はすっかり意気投合し、驚いたことにユーバンクはワズムンドに自分のPR担当の仕事をオファーした。ワズムンドはそれを受け、ボクシングのPRの経験などゼロであったにもかかわらず、すばらしい成功を収めた。

その後は独立してロンドンでPR会社を立ち上げ、ダイソンの掃除機の発売などさまざまなプロジェクトを手がけた。 

私は研究を通じて、多くの成功者がこのようなセレンディピティを経験していることを学んできた。何らかの目的を持ってある場所へ出かけていくが(ムベの場合は記事執筆のためにボクサーをインタビューすること)、予想外の展開にもオープンだ。 

セレンディピティが起こるのは、たいていこのような状況だ。そしてたいてい私たちのために点と点とをつないでくれるのは、他の誰かである。 ただ自分が何を求めているのか何となくでもわかっているほうが、点はつながりやすい。

《世界はセレンディピティにあふれている(私たちがそう望めば)》

「運は人が運んでくれる」という言葉がある。自分が運を運ぶのではない。だからこそ、大切なのが人を大事にすること。人を喜ばせることに徹すると、人が運を運んでくれる。つまり、今までまったく関係なかったような、点と点がつながる

点は、誰がつないでくれるかわからない。瞬間的に会ったような人であっても、その人が重要なキーマンだったということはよくある。だから、出会った人は誰でも、一人残らず大事にする必要がある。点と点をつなぐ能力はそうして鍛えられる。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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