今日のおすすめの一冊は、五木寛之氏の『ただ生きていく、それだけで素晴らしい』(PHP研究所)です。その中から「無用な人などいない」という題でブログを書きました。
本書の中に「生きているだけでありがたい」という心に響く文章がありました。
ある女性にこんな話を聞いたことがある。自分の子供が高校生の頃、授業のみならず、試験もサボって遊びに行ってしまったり、卒業のために学校が好意で追試を用意してくれてもそれまでもサボって行かない等々…いよいよこれでは卒業できないと、切羽詰って、義父に相談したそうだ。
すると、義父は、その女性を前に座らせ、こう言ったという。「生きているだけでありがたいじゃないか」
義父は、戦争に行き、酷寒のシベリアで5年間の抑留生活を経て帰ってきた方。豊かな生活をしていると、ちょっとした嫌なことがあっても耐えられなかったり、我慢できなくなる。世界には飢えた人、戦争やテロの脅威の真っ只中にいる人も多い。そんな中、平和な日本に生まれたことだけで、本当は幸せなのに…だからこそ、ただ生きていく、それだけで素晴らしい。
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