ふぞろいで愛しい私の歯の味方・地元の頼れる歯科医院
私は歯並びが悪く、噛み合わせも良くないせいか、定期的に奥歯の歯茎が腫れる。例えば、ガム、ポッキー、ナッツ類など歯応えのあるものを左の奥歯で噛むと腫れやすい。4年ほど前に左下奥に眠っていた埋没親不知を抜いたおかげで、以前ほどは腫れなくなり、ある程度硬いものも食べられるようになったものの、調子に乗って先に列挙したものたちをガツガツ食べると、未だに疼くから、特にガムは我慢している。左が腫れやすいなら、右で食べればいいと思われるかもしれないが、右の奥歯は上の歯が頬に向かって横向きに生えてしまっているため、そもそも下の歯とまったく噛み合わず、硬いものを噛むことが困難だ。右の奥歯が使い物にならないから、左でばかり噛んでしまい、ますます腫れやすいのかもしれない。よく噛んで食べることが大事という通念は、私の歯茎には通用しないので、適度に噛んですぐに飲み込んでいる。
歯並びがそんな状態だから、せめて虫歯にならないように、歯磨きなど歯のケアは念入りにしている方だと思う。両親が歯磨きに熱心で、例えばテレビや新聞を見ながら、一度につき5~10分磨く。特に母は三度の食後毎に2回ずつ磨いているので、多ければ1日あたりトータル1時間は歯ブラシを口の中に入れている状態と言える。そんな家庭で育ったものだから、私も歯磨きはよっぽど時間がない日以外は、寝起き、昼食後、夕食後に2回ずつ行なっている。歯磨き粉はお気に入りのものを2種類使って。トータルで15分~20分ほどだろうか。それでも歯石は溜まってしまうので、今は定期的に歯科医院にも通っている。
2023年の秋、舌の裏にできた口内炎がなかなか治らず、痛みでしゃべることも困難になったため、久しぶりにその歯科医院で診てもらった。歯間や歯茎に汚れがあると、口内炎にもなりやすいと言われた。口内炎が落ち着いてから、歯の掃除をしてもらうようになった。本当は定期的に病院で歯の掃除をしてもらった方がいいと分かってはいたものの、忙しくて歯科は親不知抜歯の時以来、ご無沙汰だった。おかげで歯の汚れがしぶとく、数ヶ月で終わるかと思いきや、気づけば1年以上、歯の掃除のみで通院している状況。とは言え、1ヶ月に1回程度というペースの通院のため、いっそこのままずっと通い続けた方が歯のケアになって良いかもしれないと思い始めている。
歯科が苦手という人も少なくないらしいけれど、私は幼い頃から通い続けている今の歯科医院が好きで、まったく苦にならない。何より立地環境がいい。川沿いにある医院のため、診察椅子に座ると、窓から川を挟んで遠くの街並みまで見渡せる。ハクチョウが飛来する川なので、冬はハクチョウたちの鳴き声が聞こえることもある。診察椅子は5、6台ある広い診察室で、圧迫感はなく、ゆったりくつろげる。診察室では地元のFMラジオが常時流れており、診察を待つ間も、窓から景色を眺めつつ、ラジオを聴いていればいいから、退屈しない。待合室には子どもが座って遊べるスペースもあり、テレビや絵本、大中小のプーさんのぬいぐるみも置かれていて、癒される。
スタッフの方々はみんな丁寧だし、何より物腰の柔らかい先生で、安心できる。子どもの頃は大先生(先生の父親)も診察してくれていたけれど、数年前に他界してしまったため、今は一人で診察してくれている。丁寧な先生だから、予約時間は押してしまうことも多いけれど、先にも述べたように、待合室も居心地が良く、多少待たされても大丈夫と思える。
信頼できる病院なので、家族全員がこの歯科医院のお世話になっている。元々母が独身時代から通っていたらしく、その流れで、私と妹は幼少期からお世話になっている。大人になってからは虫歯と言われたことはないものの、子どもの頃、虫歯を治療し、塞いでもらった銀歯はまだ健在。歯の掃除に通い、噛み合わせの関係で歯茎が腫れてしまった時は、薬をもらったり、少し歯を削ってもらったりしていた。
少し前まで虫歯だった父も、同じ病院で治療してもらったので、家族全員の歯のデータがこの歯科医院に行けば揃うということだ。特に妹と私は子どもの頃からの履歴がカルテに残っている可能性もあり、自分たちにとっては貴重だ。父母は共に70歳前後の年齢だが、腕の良い先生のおかげか、日々のケアの賜物か、まだ1本も歯が抜けておらず、自前の歯が揃っているので、すごいことだと思う。
私はこれだけ歯並びが悪いから、もしかしたら小学生くらいの時、歯の矯正も勧められたかもしれない。けれど、医師や両親から強制されなかったおかげで、ありのままの自分の歯でどうにか過ごせている。元々親不知は4本あり、そのうち2本は抜いたはずなので、残り2本はまだ埋まっている。痛みが出ない限り、このまま眠らせておくつもりだ。
歯の噛み合わせが悪いことを嘆いても仕方ないし、乳歯時代を除けば35年ほど、今の歯でたくさん食べ、命をつないできたんだから、ちょっと不格好でふぞろいだけど愛しい自分の歯たちをこれからも大事にしながら、生きていきたいと思う。両親のように70歳になっても歯が1本も欠けないように、毎日の歯磨きと歯科医院での歯の掃除をさぼらないようにしようと思う。歯間ブラシを使うことも勧められているから、痛そうという苦手意識を克服して、挑戦してみたい。
そう言えば、乳歯は抜ける度に屋根の上に投げていた。今は戸建てじゃない世帯も多いし、乳歯を保管する入れ物も売られているらしい。私も一本くらい、記念に乳歯を残しておきたかったな。でも抜いた埋没親不知なら、記念にもらった。大きくて少し黒ずんでいてあまり綺麗な状態ではなかったけれど、この厄介者の歯も自分の歯なんだよなと思うと、痛みの元凶だったとは言え、愛しく思えたことをふと思い出した。
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