コスト削減が嫌い
企業の業績が悪くなってくると、
コスト削減が叫ばれ、
普段目にとめていなかった部分にさえ、
細かく、コスト、コストと
叫ばれるようになります。
コスト削減を
行動指針にそえる企業も
あるのかもしれません。
コスト削減ということ自体が、
悪い事ではないと思うのですが、
私は、あまり好きな表現ではありません。
なんか、前向きな話しに聞こえないからです。
そのコストの中には、
当然ですが、人件費も入ってくるわけです。
そして、コスト削減というワードは、
いろんなとらえ方があり、
そこをしっかり理解したうえで進まないと、
業績が更に悪くなる可能性大です。
私がかかわっている、
とあるお惣菜店舗があります。
対面で総菜の量り売りをしているお店です。
オープン当初は、
オープン景気もあり、
1週間くらいはお店が盛り上がりました。
1か月後、2か月後。。。
どんどん、お客様が来なくなり、、、
当初、計画していた売上計画には、
程遠い売上になっていました。
直面している問題にテコ入れを!!
という事で、
その事業責任者がまずは、
垂れ流しているお金を止め、赤字をなくし、
最悪でもトントンにしよう。
そこで、とった対策は、、、
徹底的なコストカット。。。
シフト人数を減らし、
人件費をできる限り下げる。
その為に、店内調理で手をかけていた総菜メニューを減らし、
ローオペレーションでつくれる、
ある程度出来上がった総菜を導入する。
食材コストを下げ、
メニューの原価率を落とす。
いわゆる、
FLコストを下げるって言うヤツです。
これで、どうなったか。。。
FLコストは格段に落ちました!
しかし、
同時に、売上も更に落ちました。
スタッフが少ないもんですから、
お店には、スタッフがいなく、
入店しても、「いらっしゃいませ」が聞こえない。
常に、裏で何か作業している。
お店に活気がない。。。
閑古鳥が鳴くってこういう事なんだと思いました。
削減するものが、
サービスクオリティに直結するものである事に、
気付かなかったんだと思います。
でも、
仕方ないと思います。
世の中にある、店舗運営の教科書には、
しつこく、
FLコストは売上の●●%以下って、
太字で書いてあるんですから。
ただ、現実は、
FLコストを下げて、赤字を軽減した結果。
得たものは、
閑古鳥が鳴く店舗という事になってしまいました。
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▼赤字と投資の区分けもよくわからなくなる。
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コスト削減ってすごく簡単なんです。
自分主導でやれば良いだけなんで、
すぐに成果が出るんです。
でも、それは、仕事ではない気がします。
仕事とは、価値を生み出す事と思います。
店舗運営をして、
赤字を押さえたいのであれば、
売上を上げたほうが良い。
本当は、全員がそれをわかっているはずなんです。
でも、
売上、上げるのって大変ですよね?
だって、
自分主導じゃないから。
お客様に使ってもらわないとならないので、
お客様に主導権があるんです。
だから、安易なコスト削減に走るんです。
そもそも、提供しているサービスが
使われていないという事から、
目を背けてしまうようです。
サービスクオリティを下げない、
コスト削減の方法はいくらでもあります。
サービスレベルを下げないで、
人件費を下げる方法としては、
営業日を減らす、営業時間を減らす。
食材の原価率は、
一律管理(一律●●%以下に設定)ではなく、
モノによって大きく変える。
例えば、目玉商品(集客装置)には、
原価をかける。
色々あると思います。
いずれにしても、
使われないサービスでお金勘定しても、
採算は合いません。
本当に赤字を止めたいのであれば、
すぐに、損切をするべき。
その議論をすると、、、
やめるのは簡単。
勿体ない。
やめたら可能性を消すだけだから!
そう返ってくるシーンがよくあります。
というのであれば、
その赤字業態は、
「赤字」ではなく、「投資」。
それなのに、
「コスト削減」を掲げたばかりに、
やっている責任者は、
コスト削減にはしり、
サービスクオリティを落とし、
先の見えない閑古鳥の店舗運営をしてしまいました。
それが、
投資と言えるのでしょうか。
なので、
「コスト削減」という言葉は、
やっぱり好きになれません。
そう言いながら、
いろんな挑戦をさせていただき、
私自身、赤字を出している現状です。
そんな、仕事を今日もしています。
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