「精一杯のことをしてたよね」って自分に言ってあげたかったから②
この記事の続きです。
そんな折、再入院していた祖父の状態が急変したと連絡があり、
その翌日に亡くなったと連絡がありました。
帰省予定の3日前でした。
既に飛行機のチケットも全て手配済みで、
キャンセルをしようとするとキャンセル料がかかってしまいます。
そのうえ、直前に飛行機のチケットを買うとなると
正規の値段での購入になるため、お財布には大打撃。
帰省の前日まで勤務する予定でしたし、
個別で対応している業務もありました。
父からは「無理に帰ってこなくていい」と言われました。
私のことを気づかっての言葉なのはわかりましたが、
頭の中は大混乱です。
今から飛行機のチケットを取ったら、
最初に購入したチケットの4倍の値段だよ!!
ひえ~~~~!!!
仕事を休むとなると予定していた仕事をキャンセルしなきゃいけないから
その為に色んな所に連絡しなきゃ。
同僚にも仕事を代行してもらわないと、まわらない。
どんだけの人に迷惑かけることになっちゃうんだろ!!!
父も「帰ってこなくてもいい」って言ってくれてるし。。。
帰れない理由が沢山。
次から次へと湧いてきます。
はぁ~
どうしよう、どうしよう!!
どっちがいいんだろ??
グルグルしながらも思い出したのは
もう母の時のように
「あの時、ああしていたら」
「もっとこうしてれば」って悔やむことはしたくないって決めたこと。
そして新たに湧いてきたのは
”数年後に「やっぱりあの時、帰れば良かった」って悔やみたくない”っていう思いでした。
腹が決まって直ぐに上司に連絡を取り、事情と気持ちを話したら
「わかったよ。絶対にお祖父ちゃんのところに帰してあげるからね」って言ってくれて、本当に泣きそうになりました。
そんな上司や同僚の応援と協力もあって
なんとか仕事の都合をつけることができ、
チケットも確保できて無事に実家に帰ることができました。
お通夜には間に合いませんでしたが、
お葬式には間に合って、しっかりとお別れをすることが出来ました。
やっぱり家族には
「無理に帰ってこなくてもよかったのに」って言われましたが、
今、あの時を思い返しても
「帰る」って決断できて良かったな~って思っています。
あの時、私は「帰る」という選択をしました。
その一方で「帰らない」という選択をする人もいるでしょう。
正解・不正解は無いです。
私は数年後に
「やっぱりあの時、帰れば良かった」って思いたくなくて
それが「帰る」という選択肢だったというだけです。
それだけ。
数年たった今、家族で祖父の話になった時に
ずっと祖父のそばで介護をしてきた妹ちゃんが
「あの時は本当大変だったけど、お姉ちゃんは居なかったもんね~」と
チクチク言ってくることがあります(笑)
でも私自身は”私は私の精一杯のことをしていた”と本当に思えているので、
罪悪感を抱いたり、自分を責めたりすることもありません。
物理的に距離が離れていると出来ることは限られてきます。
でも、何にも出来ないわけじゃなかったな~ってしみじみ感じています。
先日”ご家族が遠方にいらっしゃる”という方とお話をしていて
数年前のこの出来事を思い出して、
遠く離れた地に居ることで
”何もできない”なんて罪悪感を抱いた欲しくないな
なんてことを思ったんですよね。
今は家族と同居していますが、
今でもいつか家族の誰かとお別れする日が来た時に
「精一杯のことをしてたよね」って自分に言ってあげたいって思っています。
うっかりと忘れちゃうこともあるし、
面倒くさいな~なんて思うこともあるけど
思い出しては意識して、動いての繰り返しです。
数年後の私の為に今の私が出来ることを
無理のない範囲でこつこつと積み重ねてます。
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