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エネルギーをムダにしないで、仕事を早く進めるために
今日は仕事のスピードについて考えたいと思います。
皆さんの周りもに、「この人仕事早いな」と思う人いらっしゃると思います。
Web会議をしながら話していることを画面でメモして、会議が終わる瞬間に「さっき投影してたメモ、今メールで送ったので、見といてください」。チャットで何かその人に質問したら、簡単な返信がすぐにくる。内容が込み入りそうなときは、「今ちょっと話す時間ありますか?」とリプライがあり、すぐにTeams会議で答えてくれる。
こういう人いますよね。仕事をストックさせない。仕事がたまらないように、どんどんとさばいていく。決して暇だからそれができるのではなく、時間がないからこそ、自分の手元にためない。
話をもう少し大きくして、会社で新しいプロジェクトや事業を企画・設計するとき、自分で新しいことにチャレンジしようとするとき、みなさんは行動が早いほうですか?、自分で新しいことにチャレンジしようとするとき、みなさんは行動が早いほうですか?
【「慎重にじっくり」の手順】
1.他社動向や前例を網羅的に調べる
2.調べた方法を参考に、今後すべきこと、提案すべきアプローチの方向性を決める
3.決めた方向性に沿って、細かいスケジュールを決める
4.計画にそって実行する
これまでは、「時間をかけて丁寧に」仕事することが歓迎されましたよね。私も、「完成した」と思えない段階の成果を人に見てもらうことは、無責任だと思っていました。
上記の手順についても大まかにこんな感じで、1~3まで魂を込めて練りに練る感じでした。一つ一つ熟考しているので、思い入れも強く、結構自信を持って上司に提案したわけです。
勝率としては、時に即答でOKをもらえることもあれば、全部やり直しになることもありました。自分が自信を持って提案したことが通らないのは辛いですが、それよりもっと辛いのは、それまでかなりの熱量を込めて作り込んでいるので、もう一度その情熱を燃やして投入するのこと自体が、かなり辛いです。
「え、あれをもう一回やるの・・・?」
もう、エネルギー残ってないです。。。
「慎重にじっくり」が万能じゃない理由
慎重にじっくり時間をかけてやることが、残念ながら成功につながらない理由は、大きく言って二つあると思います。
1.設計・計画策定に時間がかかる
丁寧に調査したり他社・他者が何をしているかを調べているうちに、あっという間に数週間、もしかすると数ヶ月かかります。つまり、ものすごく時間がかかります。
でも時間をかけているうちに、前提条件や環境が変わるかもしれないです。他社が先に何か出すかもしれないし、自社に投資予算がなくなるかもしれないし、クライアントやお客さんの意向がが変わるかもしれません。
結果として、ちゃぶ台返しが起こります。「時間をかけてじっくりと」というアプローチに頼ると、大きなリスクがあります。
2.作ったものが要望にフィットしない可能性がある
前例がない新しいテーマだったり、関係者が多岐にわたる場合は特に、「ドラフトされたものを見て初めて、いろいろ議論できる」ということが多いです。企画を依頼する際に言っていることに、発注側・指示者が確信を持っていないので、文字になったものを見て、「こっちが言ったことなんで申し訳ないですが、やっぱり方向性が違うかも」なんてことになります。
場合によっては、「これだけ時間かけて、こんな内容を持って来やがって。何考えてんねん!」となるかもしれません。
「慎重にじっくり」の代わりにやるべきこと
時間をかけてじっくり進めるのがダメなら、どうすれば良いのか。逆をやれば良いです。
時間をかけずにさっと試作案・品を作って、フィードバックをもらって改善する。
ただし一つ重要なのは、早ければ雑なもので良いということではない!ということです。
詳細な作り込みはされていないけれど、案の軸となるものは、十分に考えたものがでないと、フィードバックをもらうレベルに達していないので、フィードバック自体がムダになります。
たとえ話で言うと、彫刻を完成させる場合、完成させてから持って行くのが「慎重にじっくり」だとすると、何を彫ろうとしているか、サイズや構図は分かる程度のものを持って行き、フィードバックをふまえて精緻化していくのが「さっと試作案」アプローチです。
サイズや構図すら分からないものを持って行ったところで、見せられた方も「何を評価すれば良いのかな?」となりますよね。
===ご紹介:ごきげんになれる場所===
東京:小石川後楽園