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#23 営業マン×腸活TikToker【潰瘍性大腸炎のたつにぃ】
【第23回ゲスト】
潰瘍性大腸炎のたつにぃ
群馬県出身、現在大阪在住のアラサー営業マン×腸活TikToker。中学3年生の時に潰瘍性大腸炎という腸の難病を発症し、ある言葉がキッカケで腸活情報を発信中。
▪️SNS
TikTok
【H…Hiromi / T…たつにぃ】
▪️H.自己紹介をお願いします!
T. 腸活の発信をしているたつにぃと言います。
実は潰瘍性大腸炎っていう病気を10年前に発症しまして、この病気があったからこそ、辛かったこともあるし、逆に発症してよかったと思うこともたくさんありました。この腸の病気で困っている人、腸活で悩んでいる人の背中を押せるような情報を発信できたらなというところで、最近、投稿や配信を始めました。年内2000人フォロワーを目指して頑張っています。よろしくお願いします!
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▪️H.よろしくお願いします!潰瘍性大腸炎の名前は聞いたことあるのですが、症状や病気のキッカケはなんだったのですか?
T.僕の場合で言うと段階があって、まずは、下痢になって、トイレの回数が増えていきました。正直は下痢、腹痛、発熱やめまいがあって、血便があるという感じですね。血便が出てきたら危ない感じですね。
▪️H.ずっと下痢が続くのですか?
T.ずっと続きます。よく友達から「二郎系のラーメンを食べたら次の日に下痢になっちゃった」って聞きますが、それなら全然いいじゃんって僕は思っていて!(笑)この病気は、長いと3ヶ月くらいずっと下痢が続きます。
キッカケは、お医者さんからも言われたのですが原因がないのです。原因がないから難病にも指定されているし、完治もしません。気づいたらなっていましたが、ストレスは関係はしてくるかなっていう感じですね。なので、防ぎようがありませんでした。
▪️H.そうだったのですね。
では、潰瘍大腸炎になったのはいきなりだったのですか?
T.2015年10月にお医者さんから「潰瘍性大腸炎です」って言われたのですが、症状としては同年の8月中旬ぐらいから出ていました。
腹痛があってトイレの回数もどんどん増えていきました。それに、僕は色盲で,色が分からないのです。だから、自分が出てる排便も赤いか茶色いかも分からなくて。ある時、家でたまたま下痢が出ちゃった時におばあちゃんが見て、真っ赤になっている便のことを教えてもらいました。
これはダメだと思って、病院に行き、検査してもらったら潰瘍性大腸炎と言われて、即入院でした。
▪️H.そうだったのですね。
たつにぃがいくつの時だったのですか?
T.中学3年生の時ですね。
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▪️H.その頃って勉強や部活動を頑張られている時期だと思うのですが、病気の前後で何が変わりましたか?
T.大きく変わりました。生活に関しては、食べるもの、飲むものが大きく変わりました。食事制限と適度な運動が必要なのですが、
お医者さんから言われたのは、「この病気は
食べちゃいけない、やっちゃいけないっていうことはないけど、やりすぎ、食べすぎとか、飲みすぎは絶対ダメ!」って言われていました。腸が荒れて、身体に負担がかかるのだと思います。
▪️H.なるほど。食事以外は変わりなく過ごせるのですか?
T.食事以外で言うと、気持ちが全然違いました。トイレが多いし、しかも下痢だと便意が来てから出るまでが短いのでトイレに走らないといけなくて。だから、この病気になってから1番変わったことが、トイレが近くになかったり、トイレの場所が分からなかったりすると不安になります。例えば、長時間のバスも苦手で、これから長時間のバスに乗るのだと思うだけでストレスで腹痛になっていました。
▪️H.確かに心配になりますね。さっきその中でも病気になって良かったことがあったって言っていたじゃないですか?それは何ですか?
T.良かったこともたくさんあって、1つ言うと感謝ができるようになりました。この病気になって入院を約1ヶ月半したのですが、その時に友達、学校の先生、あとはおばあちゃんがお見舞いに来てくれていました。それがあったからこそ、「自分が辛かった時に支えてくれた人にこれから恩返ししていきたい!」っていうところが大きくなって、人への感謝をできるようになりました。今までは言葉で「感謝していきます!」と言ってることが多かったですが、心の底からちゃんと伝えようと思いました。
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▪️H.確かに。お世話になった経験があるからこそ、より恩を感じますね。それに中学生で発症したので、健康な時も、病気の時もあったので、
両方の人の気持ちがわかりますね。
T.健康な人とも、病気の人とも、同じ目線で会話ができるので、そういうところも良かったなって思います。
▪️H.難病だと思うのですが、潰瘍性大腸炎のはどれくらいなっている人がいるのですか?
T.SNSを始めてから、こんなにいるんだって思いましたね。検索すると、今で20何万人。今も増えてはきているのですが、投稿する前までは、本当にいるのかなって思うくらい、同じ病気の人と誰とも出会えていませんでした。投稿やライブ配信をし始めてからコメントで、「私も同じ病気を持っています」っていう人がいて、こんなにいるんだと思いましたね。
▪️H.潰瘍性大腸炎になっていることは周りには言っていましたか?それとも隠す人が多いのですか?
T.隠す人の方が多いと思います。僕は言うタイプだったので、しっかり言ってきたのですが、人によっては言いづらいかなって感じはしますね。
▪️H.そんな中、たつにぃはなぜ潰瘍性大腸炎のことを発信しようと思ったのですか?
T.大阪に来たキッカケでもあるのですが、ある方と話をさせてもらって、「たつにぃがこの病気を持ったことは使命だよ」って言ってもらいました。それを言われた時にビビッと来たのが、まず1つ。もう1つは、僕が中学3年生の時に病気を発症をして、約10年間、誰とも同じ病気の人と出会ったことがありませんでした。これだけ公言しても出会ったことがなくて、その時は正直辛くて、苦しいのは自分だけなのかと思っていました。みんな好きなものを食べて、好きな生活をしている中、僕はこんなにトイレや食べるものも気にしながら生きていることが本当に辛いなと感じていました。でも、今年4月頃に友達からの紹介で、同じ病気の人と初めて出会えて、その時にお互いの症状や飲んでいる薬を話していた時に、同じ病気で苦しんでいる人が他にもいるって思えた時に、ホッとしたし、安心できました。だから、今度は逆に僕がこうやってSNSで発信することによって、同じように孤独感や寂しさを感じてる人に少しでも背中を押せるようなことができたらと思って、発信することを決めました。
H.なるほどね。確かに勇気になりますね。
T.だいたい他の人にこの病気を話をすると、「大変だね!」や「大丈夫?」と言われることが多くて、それもすごく嬉しいのですが、別の角度から、「その病気を持ったことは使命だよ」と言われたときに、ハッとして何か始めようと思いました。
▪️H.そうだったのですね。同じ経験をしているたつにぃだからこそ、相手の気持ちを理解することができると思います。たつにぃが影響を受けた本や人、言葉などはありますか?
T.僕の尊敬している人が出版をしている本があって、その本にコンフォートゾーンやホメオスタシスっていう言葉が出てくるのですが、
この言葉にすごく納得をしました。
もともと腸の病気を持っているからお腹が弱くて、何か新しいことをしようとしたり、環境を変えたりすると、すぐ腹痛で下痢になり、チャレンジしない選択をする自分に戻されていました。なんでこんなになっちゃうのだろうって思っていましたが、その本を読んで、一定の状態を保とうとするホメオスタシスのせいで、居心地のいいコンフォートゾーンに戻されているのだと気づきました。だから今も、何か新しいことをしようとするときに腹痛が出てくるのですが、そのとは「ホメっている」と自分に言い聞かせながらやっていくと、少し変わってきた感じがします。
▪️H.人にはそういう機能があると知っておくと、必要以上に自分を責めなくていいですよね。
実践しているのもさすがです!
あと冒頭で腸活の話をしていたと思うのですが、腸活はその病気に対して効果的なのですか?
T.おそらく直結していると思います。腸活を本格的に自分も勉強しながらやってみていて、今、僕自身も調子が良いです。身体が軽かったり腹痛が少なかったり、後はトイレの回数が少なくなりました。少し汚い話になりますが、この前10年ぶりに、バナナ状の形がしっかりとした便が出ました。それまでは下痢が軟便が続いていました。
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▪️H.おー!なんと!自分が今やっていることが、結果として見えると嬉しいですね。それに、体調が悪い時って気持ちが落ちやすいと思うのですが、どうやって気持ちを戻されているのですか?
T.正直、踏ん張るとしか言えないのですが、
不安要素を減らす工夫はしていますね。例えば、この病気はトイレの回数が多くなるので、トイレが近いところにずっといます。後は温かいものを飲んだりとか、腹巻きをしたりしています。10年間くらいこの病気といると、無意識にいろんな対策をしている気がします。事前にできる範囲の対策はやっていますね。
H.なるほど。急にその病気になってしまった人から見たら、たつにぃの経験は沢山の勇気を与えられますね。治りませんと言われたら、どうしたらいいの?って思いますが、その先を行ってる人が楽しそうに生きていたら希望を与えられると思います。たつにぃも、もちろん辛いこともあると思いますが、病気を悲観的に捉えるのではなく、それを活かして前に進もうとしているのがいいなと思いました。
T.ありがとうございます。苦しい時ももちろんあるのですが、そこはうまく付き合いながら
病気をもった人の勇気になれたらと思います。
そのためにSNSの投稿も始めました。
▪️H.なれると思います。じゃあ今後どうしていきたいですか?
T.SNSを始める前に思い描いてたビジョンがあって。5年後、3年後、1年後って考えているのですが、5年後は同じ病気を持っている人で一緒に海外旅行に行きたいです。
3年後はど忘れしてしまったので(笑)
1年後は同じ病気の人と一緒にマクドナルドパーティーをしてみたいです。
▪️H.マクドナルドのハンバーガーなどは食べれるのですか?
T.食べられるのですが、僕がこの病気を発症して、お医者さんには控えるように言われていました(笑)ずっと食べないようにしていて、本当に調子がいいぞっていう時は、たまにマクドナルドに行っていました。多分同じ病気を持っている人は、この感覚を持っていると思うので、みんな元気な状態でマクドナルドパーティーができたら楽しいだろうなと思いました。オフ会のようなリアルにお会いできるような機会を設けられたらいいなと1年後考えています。このマクドナルドのファストフードを食べるっていうのは、僕の感覚ですけど、体調のいい時しか多分食べれないのです。つまり腸活含めみんなで体調を良くしていった上で集まれるようになりたいです。
だからこそ、僕の投稿を見てくれて、みんなが実践してくれて、同じ病気の人が徐々に良くなっていって、そのときにマクドナルドパーティーができたら最高に楽しいなと思いました。
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▪️H.たつにぃの投稿は周りの人の病気の理解に繋がりますよね。近くに潰瘍性大腸炎の人がいたらトイレの回数が多いことをわかった上でコミュニケーションがとれるだろうし、この病気と戦っていることがわかれば周りの人もサポートができる気がします。たつにぃのTikTok配信は
普段はいつやられているのですか?
T.ありがとうございます!配信は毎週金曜日にやっていて、今後は増やしていきたいと思うのと、月曜日と水曜日に動画の投稿をしています。
H.それはチェックしないとですね!たつにぃの動画は何をしている方なのかわかりやすいですよね!たつにぃへのファンが増えそうです。
T.SNSを通して、ファン作り大事にしたいですね。それに、潰瘍性大腸炎って、病気になっている本人より家族や友達の方が心配したり、悲観的になることが多かったりする感じがあります。ちゃんと話を聞くと、治ることはないけど、改善はしていきますし、安心してもらえたらと思います!
H.私も潰瘍性大腸炎という病気の理解を深めることができました!貴重なお時間ありがとうございました!