気づきにくい当事者

あることについて、

周りから見ると、それはおかしいんじゃないか?という人が多数な「コト」をしている人、もしくはグループがいたとする。

多数が絶対的に正しいとは思わないし、ただの集団心理で正しい認識としてまかり通っていることがらがあるのも確かだけれど、人間が集団で生きる中でルールが定まっていく。

そのなかで、ルールを守らなかったり、反論や疑問を訴えたりする人がいるだろう。

それに対して多数の人々がそのルールの問題点や反論の中身に耳を傾けたならば、ルール自体の見直しが必要だろうし、守らない・反論をした人は一目置かれたりするかもしれない。


けど、いつもいつも反論や疑問を唱えていると、それはただの「文句」「クレー厶」になってしまう。


クレーマーは、しつこい。

自分の思い通りにならないと気がすまないからだ。

しかし、その「自分の思い」は一貫していない。


そのため、毎回クレーマーの話を聞く周りの人間はだんだん疲れてきてしまう。また、一貫していないことを指摘してもそれに対しさらに畳み掛けるように反論したり、怒り出したりする。


だからクレーマー─当事者は、自身の特異な性質に気づきにくい。

また、自分以外の人間をあまり信用していないので、なおさら自分のことに気づきにくく、むしろ意地悪をされたとかあの人は私の悪口を言ったなどと、クレームの火種が増えてしまったりする。


とにかく、当事者に対してすることは

まず耳を傾ける。その際、意見はしないこと。

当事者がこちらに意見を求めてくるまでは、とことん話を聞く。「そうだね」ではなく「そうなんだ」、「それは違う」ではなく「そうか、そういう気持ちなのね」など、相づちは肯定も否定もしないこと(まぁ、自分と意見が同じことならば肯定もありな場合はあると思うが)。

ひたすら聞いていると、彼らの話はどこかに矛盾点が生じる。そこを、繰り返し聞き直し、彼らの本意や思いを丁寧に聞き取る。


難しいし、面倒臭さはあるかもしれない。

けれども、当事者にも本人が気づきにくい本心みたいなものは、あるものだ。


また、聞き取る時間は決めておき、可能なら最初に伝えておくと、尻切れトンボになろうとも話の区切りはつけやすく、また今度話しましょう、と次につなげることもできるかもしれない。


とにかく、話を聞くこと。

耳を傾けること。


現代の闇を解決する一つの手段として、聞き役になりたいと思う私である。


 


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