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千葉vs白金

チェスを始めて1か月半が経った9月の半ば。
チェスクラブ白金の活動に参加することとなった。

その日は千葉チェスクラブとの対抗戦(6人制の団体戦)だったせいか、
見学者も含めると30人近くいて、
「日本にもこんなにチェスをする人がいたのか」と驚いた。

私は初参加だしとりあえず見学かなと思っていたら、白金側が2名足りないとのことでいきなり出場することとなった。

1Rは黒。相手はAさん(R1700)
1.c4と指される。たしかイングリッシュ・オープニングというんだっけか。
1...Nf6として、キングズ・インディアン・ディフェンス(KID)の形に合流することを願った。
中盤、相手のうっかりでクイーンが取れる形となり、潔く投了された。
僥倖。

2Rは白。相手はTさん(R1700)
1.e4に対し、1...d5。スカンジナビアンといったかな。
ポーンを取って(クイーンで取られて)左のナイトを跳ねれば手得じゃないのかと思った。
しかし、センターがすっきりしたため、標的を見失う。
相手は知識も経験もあるのに対し、こちらは狙いの乏しい手を続けたため、気がついたときには苦しくなっていた。
このままだとただ負けるのを待つだけだと思い、キングサイドに戦力を集め特攻を試みることにした。
悪いなりにも勝負形になり、あと一発当たれば倒れると思ったところに、

まさかの相手からのルーク・サクリファイス。
絶妙手だった。そのままナイト・エンディングに突入。
秒読み3秒ではとても指しきれなかった。
リアルでの初の敗戦。
ただ、落ち込んではいられない。
あと1ゲームあるのだ。

3Rは黒。相手はRさん(R2000)
その年の全日本女子チャンピオンとのこと。強敵を引いた。
1.e4に対し、1...c5。シシリアン・ディフェンスで立ち向かう。
すると2.c3。「初めて見た、なんだこれは」と思った。
少し悩んだが答えが出るわけでもない。いつも通り2...d6と返した。
やや苦しめの局面を耐えていると、中盤、相手が焦って決めにいこうとしたせいか、もつれる。
いや、自分の方が有利になったんじゃないかとさえ思った。
そうこうしているうちに、局面はルーク・エンディングになる。
ルーク・エンディングはエンドゲームの中で最も頻出であるが、非常に難解だと言われている。
少し有利とはいえ初めて迎えるルーク・エンディング。
何を指せばプラスになるのか全くわからない。
それまでと別人なんじゃないかと思うくらいの差し回し。
初の連敗。ただレーティング2000相手にもいい勝負はできた。
もちろん、これで満足してはいけないけれども。

ちなみに団体成績は、白金の2勝1敗。個人のポイントの合計も
9.5対8.5で白金が1ポイント差で勝利!
(チェスは勝ちが1、ドロー0.5、負けが0ポイントとなっている)
自分の1勝もチームの勝利に結びついて本当によかった。

当然なのだが、やはり井の中の蛙だった。
やっぱり日本にも強い人はいっぱいいるんだなとしみじみ感じ、より一層頑張らなければいけないと思った1日であった。

チェスクラブ白金HP:https://chesscloset.com/contentsactivity/ChessClubShirokane.html

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Hiromasa Saito
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