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はじめての公式戦

チェスを始めて2か月半、10月の半ば、私もついに公式戦デビューとなった。
その舞台は、Cリーグ。
Cリーグとは千葉チェスクラブで行われているリーグ戦だ。
毎月1回日曜日に集まり2試合を行い、半年間全12試合で最も多くポイントを獲得した人が優勝だ。
また、このリーグ戦は公式戦のため、レーティングが変動する。
私は仮レーティング1500でスタートすることとなった。

記念すべき初戦は黒。相手はベトナム出身のVさん(1850)
やはりチェスはワールドワイドだなーと思った
実はVさん、前期Cリーグの優勝者とのこと。強敵を引いてしまった。

1.e4に対し1…c5。得意のシシリアンで立ち向かう。
白のVさん、2手目から考える。
「そんな2手目から悩む必要あるんかあー」と思っていたら、

まさかの2.Qe2!?

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「え??なんだこれ??意味わからんぞ」と思った。

ゲームは知識ではなく力勝負に持ち込まれ、プラスになる手がなかなか見いだせない。
そんな中、白が隙のようなものが見せてきた。
ボクシングに例えると、ガードを下げて「打って来いよ」と言わんばかりに。

多少の怖さはあったが、じっとしていては勝ち目がない。
打って出ることにした。

しかし、懐の深いVさん。ギリギリでかわし、やがてこちらの攻めが細くなっていく。
そして、パンチがやんだところに強烈なカウンター。KO負けである。

続く2Rは白。相手はTさん(1200)
1.e4に対し、1…c5。シシリアンである。今度は白番であるが。
ドラゴン・バリエーションになった。私の戦略の理解がなってないために隙ができ、黒は咎めに来られた。
しかし、上手く誤魔化すことができ、逆に強烈なナイト・サクリファイスを浴びせる。
その後は、危なげなくリードを広げることができ、公式戦初勝利となった。

試合後、勝者は前のホワイトボードに結果を書き込む。
私もしっかり「○」と書き込む。
全試合が終了し、主催者が結果を集計しているときに呼び止められる。

主催者:「あれ?S君、勝ったんじゃないの?負けになってるけど」

私:「はい、勝ちました!えっ?ちゃんと記入しましたよ」

主催者:「いや、0ってなってるけど」

私:「いやいや、○ですよ」

主催者:「いやいやいや、チェスは「イチゼロ」で書くんだよ」

私:「あっ、そうなんですか!?知らなかったです。」
(いえ、抜けてただけです( ̄▽ ̄;)
チェスは勝ちが1、ドローが0.5、負けが0ポイントである。

また、チェスの公式戦では、プレイヤー自身がスコアシート(棋譜)を記入する。
たとえワールドチャンピオンであっても例外ではない。
私はボビー・フィッシャーの勝局を並べて、棋譜を取る練習をしていたので、特に慌てることもなくゲームに集中することができた。
公式戦デビューを考えている人は棋譜を取る練習をすることをオススメする。

Cリーグ1日目は1勝1敗のため1ポイント。
次は連勝できるようにさらに頑張ろうと思った。

千葉チェスクラブ:chiba-chess-club.com/


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Hiromasa Saito
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