ウチのカメラさんたち 4
いつまで続くかフィルムコンパクトカメラ。
今回は Nikon AF600 (ニコン ミニ)です。
ニコンはコンパクトカメラ、レンズシャッターカメラについては後発メーカーでした。
ペンタックスも同じくらいに後発メーカーでしたが、コンパクトカメラに初めてズームレンズを組み込んだメーカーになります。
ニコンのコンパクトカメラは他社のものと比べても、個人的には魅力的ではなかったせいか、このカメラが出るまで使った機種はなかった。
これとほぼ同時期、ちょっと後に高級コンパクトカメラ35Tiと28Tiが出るのだが、それはヒットした。
このニコンミニも同社のコンパクトカメラでは大ヒットのモデルだった。
発売当時、最小・最軽量とうたわれ、
ニッコールを名乗ってもいいんじゃないかくらいの描写力のレンズを搭載。
この28㎜F3.5というスペックのレンズは三枚玉のトリプレットだが、一枚目が曲面の大きいレンズで、三枚目のレンズの素材が高屈折率低分散ガラスと聞いた。
非常に小さい玉なのに一眼レフの単玉並みによく写る。
あまりに写りがいいので、プロのサブカメラにかなり使われたという。
実のところ、わたしはコンパクトカメラによくついている35㎜よりも28㎜の方が得意である。
得意といいうのは表現的に適切ではないかもしれないが、画角的にしっくりとくるのが28㎜レンズである。
ただし、自分が得意ということと、
写真的にその画角で適切であるかは無関係。
同じ大きさにものを写したとしても、
パースペクティブ、表現したかった写り具合は変わってくる。
35㎜レンズが適切であるか、28㎜レンズが適切であるか、
その時に色々な条件で撮影出来たら比較できるが、今のところそんなカメラはないはず。
余談だが、一眼カメラ、二眼カメラなどがあるが、
好きな画角のレンズを何本かつけて、一回のレリーズでそのレンズすべてでとらえられるカメラがあってもいいと思う。三眼でも四眼でも(笑)
今のところそれはできないので、持っているカメラのレンズに依るしかないのである。
ズームレンズも選択肢は増えるが、その選択が正しかったかはわからない。
受け入れるしかない。
閑話休題。
写りのいい28㎜レンズを搭載したのだが、
カメラとしてはチープ感が強いカメラである。
電池ボックスの蓋なんか壊しそう、失くしそう。
ファインダーが小さくて視角が狭くてちょっと目の位置がずれると見えなくなる。
ゴムボタンの感触が悪すぎる、押しにくい。
使いまくると傷だらけになって見た目が悪い。
など、このカメラを選ぶ点においてネガティブな面が多いが、
レンズの良さがこのカメラのネガティブさを帳消しにして余りあるからこのカメラが売れたのだろう。
そんなカメラである。
なぜかわたしのこの個体はフラッシュのカバーにひびが入っているのだけれども、
表面ではなく内側にある。
なんてこった。
それでもこの28㎜レンズはいいレンズだ。
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