【詩】ハンガリーの指揮者
壇上に上がり
観客の前で指揮棒を振るうと
演奏が始まり
フランツ・リストのレ・プレリュードが流れる
前奏曲の渦が知らない世界の扉を開き
ただ観客たちは音楽だけに集中する
指揮者ゲオルク・ショルティはタクトを振るいながら
宇宙だけを見ている
彼らの世界にはただひとつだけのコスモが広がり
地球に巡礼している年月も感じさせない
これこそが フランツ・リストの音楽であり
これこそが クラシック音楽の喜びの音楽なのだ
音楽というものの素晴らしさから
束縛された気がした
私の頭は過去の自分には戻れないほど興奮している
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