【詩】希望の彼方
おれは自分の歌を唄う
過ぎ去った時間のなかで
航海をしている
夏風は大きなうねりをあげて
船の自由を奪っていく
来るべき日に備えて眠りにつくと
ただ、故郷の海の匂いがする
光の船は自由への憧れなのか
暗い海に投げ捨てられた精神は
孤独な隠者か
海と大地の鼓動を感じる
どれだけ生きれば幸福と呼べるのか
どれだけ苦しめば絶望と呼べるのか
暗い死海を彷徨いながら
見えない答えを探す
夢に帆を張って
荒れ狂う海に立ち向かう
この航海は永遠か幻か
胸に刻まれた十字架に胸を昂ぶらせ
「希望」という名の船で旅を続ける