開く(2019.6.12)
月齢8.7の柔らかな楔は
眉間に落ちるやいなや
鰯のように易易と
わたしを手開きにした
開いた胃の腑から
朝の青空に背を向けた報いが
零れ落ちては
星空の真似ごとをはじめた
やがて
幾つかの星座を結んだ
それは
天に掲げられたものと
成り代わろうとした
わたしは
ただ
みていた
死んだ鰯のような目で
神話だった星空に
乾いた血が
刻まれていくのを
誰のものでもない
わたしの血が
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月齢8.7の柔らかな楔は
眉間に落ちるやいなや
鰯のように易易と
わたしを手開きにした
開いた胃の腑から
朝の青空に背を向けた報いが
零れ落ちては
星空の真似ごとをはじめた
やがて
幾つかの星座を結んだ
それは
天に掲げられたものと
成り代わろうとした
わたしは
ただ
みていた
死んだ鰯のような目で
神話だった星空に
乾いた血が
刻まれていくのを
誰のものでもない
わたしの血が
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