警笛(2019.1.1)

氷山が浮いている彼方から
警笛が聞こえる
心臓のリズムで鳴り続ける

氷山が浮いている彼方から
わたしに届く
意味を見出すことは容易い

氷山は冷たいかこの手には
確かめる術がない
耳の言いなりに聞き続ける

氷山はどこだ
彼方ってどこだ
世田谷線の踏切だ
警笛のキーは悲鳴だ

乾いた警笛が
わたしを割った
柔らかい氷山を抱いて
流れ込む潮は
冷たいか

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