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開路(2022.08.19)

ひとたびひらいたその回路は
緑青が吹いても
風を通し続ける
暗がりからこつこつと
響く足音を頼りに
曲がりくねった山道さながら
おいしげる草木にも惑わず
ひゅう と
汗を乾かす
ならばその風を
追わずには終われない
流れこむ光
つまさき立って
はるかす海がそこに
溺れるくらいなら
飲み干してしまえと
旧いままに時を止めて
もう閉じられはしないから

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