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仮定法(2020.5.19)

描けるならば
とうに描いているだろう

歌えるならば
とうに歌っているだろう

誰にも見せられない
明け方の夢は
くつくつと
熱を発しながら
わたしを責める

開かれた空と
閉じられた海が
せめぎ合う
爪先でなぞるそのかたち

夜が明けた
わたしは綴り
わたしは語る

描くための指と
歌うための喉で

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