タコス界の暖簾をくぐる。次は必ず「朝タコス」
卒論お疲れ様会と題して友達とランチをすることになった。
私が気になってるところに行こうと言ってくれた友達。
彼女を引き連れ、向かった先は
「Los Tacos Azules」
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半年ほど前からマイリストに眠っていて、見る機会を逃していた、Netflixオリジナルドキュメンタリー『タコスのすべて』
「タコスタコスタコス」と夜も眠れなくなるほどではないけれど、
タコス欲は半年以上、わたしの体内でジリジリと、弱火2くらいで、本当にジリジリと燃え続けていた。
そんなときに友達からの誘い。
「よし、今日、この日を、タコス界の暖簾をくぐる運命の日にしよう」
そうしてわたしは、タコス欲の火力を一気にジジジジジッと強火にした。
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当日の朝、トイレをしながら、バナナを食べながら、化粧をしながら、急いで『タコスのすべて』を観てタコスの予習。
さすがに全話は見終わらなかった。
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友達と集合して、寒さに耐えながら順番を待った。
検温をしてくれたお姉さんは私の体温の低さに驚いて、「本当に寒かったよねごめんね〜」と気遣ってくれた。
(お姉さん、元々低体温&血行わるわる人間だから大丈夫だよ。)
綺麗なオレンジ色をしたショートカットのお姉さん。
終始優しくて、タコスやメキシコ料理、おすすめの組み合わせなど丁寧に教えてくれた。
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私たちの注文に「いい組み合わせだね」って褒めてくれるお姉さんは、まさに綺麗なオレンジの髪色と同じ太陽のような人。
そんなお姉さんによって料理が運ばれてきた。
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タコスは、レンコンチョリソー、カルニータス(長時間煮込んだホロホロ豚角煮+豚の皮チップス)、鶏肉のモレベルデ(カボチャの種をベースにしたモレの鶏肉和え)。
そして、チーズたっぷりのケサディーヤ
「フリホレス・チャロス」というお豆のスープに
「チャンプラード」という、メキシコ産のビーントゥーバーチョコレートにトウモロコシの生地を加えたチョコレートドリンク。
ちなみに、フリホレス・チャロスは、店主マルコさんのお母様のレシピ。
なんと!この言葉だけで軽率に好きになってしまうではないか!
フーフーしながら食べる温かいスープ。
冷えて固まった身体を優しくほぐしてくれる。
「給食の豆スープとは全然違うね。」
友達はそう言った。私も首を大きく縦に振る。
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タコスは2種類のソースを自由にかけて食べる。
ピーマンにピリッとした辛味と旨みを付け加えたようなハラペーニョ。
こやつは今までもこれからも、きっと、食べる者に「メキシカンの味だ!」と認識させる役目を担う存在なんだ。台湾料理の八角のように。
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「焼きたての皮」にこだわったアスーレスさんのタコスへの想い。
絶対にここでは語り尽くせない。
そのこだわりを私がどうこう伝えるよりも、お店のホームページを見たり、実際に食べたりした方が、きっと、ちゃんとした形で伝わる。
だから、1つだけ。
ファストフードとしてのタコスを食べたことがない(コンビニのトルティーヤならある)私は、
このお店でクラシカルなタコスを食べられたこと、そして、タコス界参入の日を、店主マルコさんの想いと太陽みたいなお姉さんの笑顔が詰まったお店で迎えられたこと、
この奇跡のような人と食との出会いに感謝したい。そして、一緒に味わってくれた友達のことも大切にしたい。
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「朝タコス」として9時からオープンしているアスーレスさん。
このお店で1つでも2つでも、タコスを食べながら朝を迎えたい。そう胸をときめかせ、
「ごちそうさまでした。また今度、朝に来ますね。」
といってお店のドアを開けた。
なんだか背中がポカポカするのは、きっと、太陽のお姉さんが後ろでお見送りをしてくれているからだ。
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友達に手を振って、「また会おう」とさよならをする。
よし、『タコスのすべて』の続きを見るぞ🌮
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