父の退院
7月の終わりごろに、病院より電話があり、父が面会ができる大部屋に移る、
なので、荷物を取りに来て欲しいとのことで、仕事も途中で投げ捨て(転職騒ぎがあり半窓際族になり、そこまで忙しくなくなりました)病院に向かいました。
スマホのテレビ電話で顔色などはみていましたが、久しぶりにあった父の全貌は、とても痩せ細ってしまい、一気に100歳くらいに見えました。
そして面会ができるようになったとはいえ、まだまだ退院には遠く。鼻には濃度が少なくなったとはいえ酸素管もつけており、あと1ヶ月ほどで本当に退院できるようになるのか・・・・
とはいえ、面会ができるようになったのは、多少の世話もでき、隔離されている状態から比べると家族からするととても安心しました。
父はベジタリアンであり、緊急入院先の病院では対応しきれずに、毎日弟が朝にその日の昼と夜、次の日の朝くらいまで持つように食事・食料を届けていました。
父は入院し寝たきりになってしまったため、身の回りの管理ができず、弟の届けた食事・食料は看護師さんが冷蔵庫にしまったり、食事の際に取り出したりして下しましたが、人手がない中、あまり管理ができていないようで、腐ったものを食べやしないか、冷蔵庫はどうなっているか、栄養失調や、食べ物がなくて辛い思いをしないかなど杞憂とはいえども不安が絶えませんでした。
しかし、喜んだのも束の間。1週間後に父のいた病室よりコロナの方が出て、面会禁止に。4日後に面会禁止解除になると思いきや、連鎖式に次々とコロナが広がり、結局その後面会できる目処が立たなくなりました。
そうこうしているうちに月日が経ちー
病院でのリハビリは1週間に3回くらい、しかも、1回20分くらいとのことでした。そのリハビリではとても足りないので、車椅子に乗って自分でトイレに行けるようになったという報告があってから、毎日最低3回は自力でトイレに行くように励ましました。当初は辛さ、めんどくささもあったようなのですが、他の入院の方が辛くて呻く声や、同じ病室で亡くなる方がでるなどし、意識が変わったようでした。早く帰りたいという気持ちが募ったようで、前はイヤイヤ感が伝わってきた自主リハビリやトイレをかなり自主的に行うようになりました。
入院したのが6月頭だったのですが、3ヶ月以上入院されると病院に儲けがなくなるので追い出されるという話を当初ネットで読みました。入院時その話は本当か病院に聞いたら、当初は退院に1ヶ月くらいかかるだろうということで、3ヶ月以上入院した場合の明確な回答はもらえませんでした。(1ヶ月でも長いと思っていましたが、1ヶ月で出られるなら3ヶ月の話は確認しなくても良いかとその時は追求しませんでした)が、ずるずると入院の日時がのび、いつしか退院のめども立たない状態になっていました。
8月半ばに病院から電話がありました。後数週間で出てもらわないといけない、リハビリも必要だから老人ホームを紹介するという話がありました。結局3ヶ月の話は本当だったのです。
父も74歳を過ぎているので立派な老人といえば老人ですが、ベジタリアンで、老人ホームに入ると、もし食事の対応をしてもらえない場合、結局母と弟の負担もかかり、おそらくそこまでリハビリはしてもらえないのではないかと漠然と思いました。確認すると、やはり老人ホームでリハビリをしても1日20分くらいとのことでした。本人に確認すると、当初は実家の近くならリハビリセンターに行っても良いということだったのですが、父の状況だと老人ホームになるという話をすると突然家に帰りたいということを言い出しました。
会えずに全く父の容態が見えない中、家族もどうしたものかと考えましたが、母は入院中リハビリすれば歩けるようになるとかなり楽観的に捉えておりました。弟はやはりビビっている節があり、最初は早く出てこいということをはなしていたのですが、だんだん弱腰になり、3ヶ月いっぱいは病院でリハビリをできるところまでして戻ってきて欲しいという意向を示し、結局ギリギリまで入院し、その後自宅療養をすることを選びました。
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