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伝説の米Vogue 編集長 アナ・ウィンターの自己プロデュースは、わたしにはできない|ファッション研究室

アナ・ウィンターという女性をご存知だろうか?
世界的に有名なファッション雑誌『Vogue(ヴォーグ)』の編集長である。

「たかがファッション雑誌の編集長だろう?」と思うことなかれ。
彼女は非常に影響力がある。
アナをモデルにした映画がいくつもあるのは、彼女の影響力が偉大だからだろう。


例えば、『プラダを着た悪魔』という、ヒット映画がある。
この映画に出てくる『ランウェイ』というファッション雑誌の編集長は、アナをモデルにしたと言われている。
仕事は抜群にできるが、とにかく厳しい鬼編集長という設定だ。


その他にも6作品以上もの映画がアナをモデルや題材にしている。
ここまで、映画に登場する『雑誌の編集長』が、今までいただろうか?
なぜ、彼女はそんなにも注目される存在であるのか。

それは、彼女のもつ
『信頼』 『カリスマ性』 『自信』
が人々に大きな影響を与えていたからだと思う。

ということで、アナ・ウィンターが持つ『信頼』『カリスマ性』『自信』はどこからきているのか、わたし独自の視点で分析してみた。

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1.アナの 【信頼】は教養で作られている

アナは結果に導く早い判断力や、未来を見通すセンスで、ファッション業界から圧倒的な信頼を得ている。
その判断力や先を見越す力ははどうやって身につけたのか?

それは彼女の持つ『教養』が培ったものだ。

知識と感性を磨く努力を日々続けているのである。

例えば、アナは毎日大量の新聞や書籍、雑誌に目を通し、知識を得ている。
知識だけではなく、感性を磨くために一流と呼ばれるものに触れることにも積極的だ。
彼女の場合、一流の洋服を身にまとうということも、感性を磨くことの一つではないだろうか。

こうして身につけた『知識』と『感性』は、ファッション業界のこれからを、的確に見越すだけの力になったのだろう。

現に、アナは若手の有能なデザイナーを発掘するという、先見の明もあったのだ。


2. アナの【カリスマ性】は、媚びない信念で作られている

仕事に明確なミッションがあり、本音で語る強さを持っているアナ。
彼女は嘘や媚びることを嫌う。

例えばこんな例がある。
まだ、アナがVogueで編集の仕事につく前の話だ。
Vogueの面接時、当時の編集長から
「あなたはここで、どんな仕事をしたいのか?」
と、尋ねられたアナ。

彼女はなんのためらいもなく、
「あなたの仕事に就きたいです。」
と回答し、面接は即終了。

当時の編集長は腹を立てたそうだ。
『編集長というポジションからあなたを引きずり下ろしたい』
とアナが言っているようなものだから、無理もない。

それでもアナは媚びることなく、堂々としていた。
彼女はこれと決めたら、絶対にやり抜くのだ。

のちに、アナはVogueの編集長に君臨することができた。

『こうだ!』という信念を最後まで貫き通す人は、
周囲から憧れの存在になるのかもしれない。
ついつい楽な道を見つけては、そこに逃げたくなる人が多いからだろう。

誰かに媚びれば、苦労することなくいいポジションにつけることもある。
会社の面接なんて、まさにそう。
喋りが上手で、面接を受ける会社のことを良くに言える人は苦労することなく、採用される。
わたしは、まさにそういうタイプだったかもしれない。
自分の考えは一旦隠して、その場や相手に合わせて話をする。
そんな人、実は多いのかもしれない。

だからこそ、アナのように信念を貫き通す人は、稀に見えるし、輝かしくも見える。
アナには周囲を惹きつける魅力があり、カリスマ性が高いのだと思う。


3. アナの【自信】は、ブレないファッションで装っている


アナには、ファッションにも一貫性がある。
それは【ボブカット+サングラス+フレアスカート】というファッションスタイルだ。
『これぞ、アナ・ウィンター!』というファッションを確立することで、周囲も彼女のことを覚えるだろう。

トレードマークを作ることで、自分の印象を変えないようにしている。
それはまるで、彼女にとっての戦闘服のようだ。

自信ある自分像ををファッションで演出しているのではないだろうか。

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だけど、わたしはアナにはならない


アナは、自分がどういう人間なのかを理解した上で、自分に必要な『信頼』『カリスマ性』『自信』をうまく身につけ、演出している。
これはまさに自己プロデュース力の高さがあるからだ。

彼女のように振る舞えば、わたしも影響力のある人間になれるのかもしれない。

彼女の『信頼』『自信』の身につけ方は、わたしも参考にしたい。
でも彼女のような『カリスマ性』は、わたしには必要ない。

アナから感じ取れるカリスマ性とは?
・周囲の意見を気にせず、自分の道を突き進む
・トップに立ち、決定権を握る権力がある


周囲を気にせず、自分の道を突き進むことはパワーもいるし、すごいことなのかもしれない。
ただ、わたしは周囲の意見を聞かずに頑固で頑なな人にはなりたくない。
これだけ変化のある世の中で、自分の意見だけを貫き通して良いものなのか?
それよりも、周囲の意見を拾い上げられる柔軟さがある方が良いと思っている。

もちろん、自分の意志がないわけではない。
自分の意志もあった上で、他の誰かの意見も受け入れる人でありたいのだ。


トップに立ち、決定権を握ることも然り。
圧倒的な権力を持つと、この人についていきたいという考えの人が周りに集まり、依存的な関係性を生むだけだと思っている。
知らぬ間に、上下関係を作ってしまうのだ。
それよりも、同じ立場で仲間になりたいと言われる人でありたい。

あなたとなら、一緒に面白いことができそう。
あなたの考える未来を一緒に作ってみたい。

そう言って、対等な仲間でいてくれる人が集まる方が、わたしは好きなのだ。


昔の自分なら、
「わたしもアナみたいにならなきゃ!」
「アナの生き方こそが格好いい!」
と、自分の考えもなく、鵜呑みにして
『自分じゃない自分』に憧れたに違いない。

でも今は、『わたしはわたし』でいいと思える。
他人になる必要はないとわかったからだ。

だから、アナの自己プロデュースはわたしにはできない。
でも、そう言い切れる自分も嫌いじゃない。


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