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日銀12月利上げ見送り観測報道でドル円反発、米国は指標悪化で12月利下げ確度高まる

韓国「戒厳令」解除、最悪の事態は回避か

昨晩ドル円相場の円高を演出した韓国戒厳令宣言ですが、すぐさま議会で解除決議案が可決、尹大統領は4日の朝早くに戒厳令解除を発表、野党6党 は尹大統領の弾劾議案を提出する事態となっています。しかし戒厳令が解除されたことで、ひとまず緊張は解けました。

NHKニュース

昨晩のマーケット、特に為替市場にリスクオフの様相が色濃く反映されました。韓国ウォンが売られ、ドル円相場も下落、円高に動きました。典型的な「リスク回避の円買い」です。しかし、戒厳令解除と米指標JOLTS求人件数の数字がすこぶる好結果だったことからドル金利が反発上昇したことで、ドル買いが優勢となり、今日の東京時間には12月の日銀会合での利上げ観測が後退したことで円金利が下落、円売りが加速する格好でドル円が上昇すると、地政学イベント、米金利動向、日銀政策観測報道などが入り乱れる形でドル円相場が大きく動いた1日となりました。

これはドル円5分足と日米金利差(2年)

ドル円5分足と日米金利差(2年)

今夜は米ISM被製造業景況指数の悪化でドル金利が急低下。ドル円相場はその割にはあまり崩れていない印象です。

日銀12月会合での利上げはない?一部報道で据え置き観測台頭

上記ドル円チャートをご覧いただければわかりますが、韓国の戒厳令云々より、今日の東京時間のドル円上昇の勢いのほうが強かったですね。日米金利差も拡大、これは円金利が低下したことによるものです。報道で、日銀が12月の利上げに慎重にならざるを得ないとの一部通信社による観測記事が影響した、と報じられましたが、その一次ソースが見つからず難儀しました。

日本国債利回り 低下に転じる

ストリートインサイツ安田氏によると、時事通信とMNI(マーケット・ニュース・インターナショナル)の記事のようです。朝に日本語で出た際には反応が薄かったものの、昼頃にMNI英語版に海外勢が反応したということのようですね。

この記事、つまり日銀の利上げ観測後退の英訳でこれだけドル円の買い戻しが入るということは、海外勢が12月利上げを見込んでドル円ショートに動いている実体が透けて見えます。つまり、本当に12月利上げがなければ、ドル円相場はもっと上昇するだろうことが予想されますね。

しかし、この記事はあくまで観測記事。先週末29日金曜(日本時間土曜の)深夜2:00の日経電子版の観測記事が出た時点でマーケットは12月利上げの確度を高めていましたが、、、。過去日銀が政策変更に動いた際、なぜか日経新聞が事前にその内容をほぼ正確にリークしてきた(深夜2:00特報という形で)経緯があることから、今回も日経が報じたのだから12月にあるのだろうと市場は織り込んでいるのですが、今日のMNIの観測記事でやや懐疑的な投資家の買い戻しが入ったということですねぇ、、、

日経特報が出たことや、利上げをしなければドル円相場が上昇するリスクがある、ということが今日の値動きで確認できたということもあり、為替の値動きを神経質にウォッチしている日銀は今回利上げを見送ることはない気がします。

今夜の米指標は悪かった、米金利低下でドル円反落へ

12月日銀会合の観測報道から上昇していたドル円ですが、NY時間は米指標の悪化とドル金利低下で上げ幅を削っています。9月から11月の上昇に対しての38.2%押しレベルを割り込んでいたのが、今日回復してきたのでこれはやや本格的な上昇になるかと思ったのですが、ふたたび38.2%ライン(青ライン)を割り込みそうです。今日のロウソク足の終値(N’Yクローズ)で38.2%ラインの上にいるか下にいるかは重要ですね。

ドル円日足とフィボナッチリトレースメント

・米11月ADP雇用統計:+14.6万人
(予想:+15.8万人、10月:+23.3万人)
 ⇒あれれ、今週末の雇用統計もあまり良くないか?
  11月分の雇用統計NFP予想は+20万人です。

・米11月ISM非製造業景況指数:52.1
(予想:55.6、10月:56.0)
 ⇒景気の分水嶺50は上回っているものの、先月からの減速が大きい

これで今夜の米金利が一段の低下となっているわけです。

米国債利回り

154.51円ドル円ショートは今日のドル円の反発の強さに日和りまして、昨日(12/3)の高値超えとなった150.38円で一旦買い戻しました。再度売り場探しですが、本当に日銀が12月利上げを見送ればそこそこドル円の反発が大きくなりそうなので、その時の吹き上がったところが絶好の売り場になろうかと思いますが(12月に見送っても1月利上げはあるだろう)まだ12月利上げの可能性は高いと思っていますので、それを待たずに売るかも、です。

NZドル円90.35円ショートは継続しています。これも昨日の高値を超えるようなら買い戻すかもしれません。

株式市場は堅調を維持、米指標悪化でFOMC12月利下げ確度が高まる

今夜もNASDAQ指数、S&P500は史上最高値を更新中。ADP雇用統計やISMサービス指数が悪かったことで利下げ期待が高まったいるためでしょう。昨日まで12月利下げ織り込みは60%台でしたが、今夜75.5%へ上昇しています。

CME FedWatch

主要米国株インデックス一覧です。SOX指数でさえ、200SMAを回復して上昇してきました。基本リスクオン相場ですので、ドル円相場も反発基調を強めそうな印象ではあります。

上段 ダウ平均 S&P500 SOX指数
下段 NASDAQ ラッセル200 ダウ輸送株

米12月の利下げ確度の高まりもあり、12月ユーロ高アノマリーはまだ完全に否定されたわけではなさそうです。欧州から出てくる悪材料にもユーロ下落が続かなくなっています。ユーロロングを再度狙おうかな。

ユーロドル日足

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