トランプ大統領に返り咲き、トランプトレードで米金利高、ドル高、株高、ペソ売り
トランプ氏勝利宣言、トリプルレッドか
538人の選挙人の争奪戦、270以上取らなければ大統領にはなれません。今回の大統領選挙は稀に見る接戦で結果が出るまで時間がかかるだろう、という予想はなんだったのか。東京時間序盤からトランプ氏優勢で午前9時にはドル円、日本株が上昇を始め上昇を継続したまま取引を終えました。
15時台には議会上院を共和党が奪還したことが報じられ、16時台には激戦州ジョージアやペンシルベニアをトランプ氏が制し、激戦州のほぼ全てが共和党レッドに染まる公算となったことでトランプ氏が勝利宣言を行います。全ての州の結果は出ていませんが、トランプが270議席以上を確保したためこの結果は揺るがないでしょう。下院の結果はまだ出ていませんが、24:10時点で過半数獲得議席数218のうち198を共和党が制しています。(民主党は180)
ほぼ東京時間からトランプ優勢のまま推移したことで、ドル円相場は154円台へと上昇。
ドル金利が上昇するのだからドル高ですね。
ドル円日足チャートです。
新高値を更新してきました。明日7日のFOMCでは0.25%の利下げが目されているのですが、ハリス氏勝利に賭けたドル円ショート勢の買い戻しだけでも上昇してしまいますね。今週の手垢のついた利下げ予想などお構いなしの上昇劇となりました。
昨日作ったドル円ショート、豪ドルドルロングは早朝トランプ優勢でドル高基調に入ったところで逃げて途転ドル円ロングでデイトレ。トランプ優勢ならとペソ円のショートをデイトレ。1日を終えて今はノーポジです。大きく動いた1日ではありましたが、2016年のトランプ大統領誕生時と比較すると地味なものです。トランプ勝利でも材料出尽くしでドル売りが続くかと思いましたが、そうはなりませんでした。ドル金利上昇加速でドル独歩高となりましたね。通貨インデックス、ドル独歩高となっている様子がよくわかります。
日経平均は1005円も上昇しました。
そして今夜の米国株も全面高です。
大統領選前からトランプトレードが旺盛だった印象ですが、冷静に見ると米株は10月半ば~下旬に高値をつけてから調整に入っていました。今回の大統領選挙は予想が拮抗し、稀に見る接戦となると報道されていました。仮にハリス氏が勝利すれば増税などで株式市場にはネガティブ、ということでハリストレードも入っていたのでしょうか?今日の大統領選の情報収集で知ったのですが(今まで見落としていた)「隠れハリス支持者が女性層中心に広がっており、大きなうねりとなりそうだ」という報道もあったようですね。トランプ敗北ならトランプトレードの巻き返しがあるだろう、として株を売っていた向きがあったとするならば、今夜からはそのショートカバー祭です。この上昇には逆らわないほうがよさそうです。
今週は明日7日にFOMCがあります。0.25%の利下げが見込まれており、そもそもが金融緩和ですので株の押上げ要因。アノマリー的にも10月から年末に向けては株高となりやすい期間。そして確か大統領選挙後は新政策への期待から株高となりやすいという経験則もあったはず。しばらくは株高、ドル高が続くと考えられます。
ペソ売りの背景は~
トランプ氏というと、メキシコとの国境の壁ですね。不法移民を強制送還するとしています。バイデン民主党時代に米国に流入したとみられる不法移民は米国の安価な労働力となり米国経済を支えてきましたが、移民が米国で稼いだドルは本国メキシコへ郷里送金されたため、この実需のドル売りペソ買いがペソ高をもたらしてきたという背景があります。この流れが止まる可能性と思惑で今日はペソが売られました。これはドル/ペソ日足。20.20近辺の高値を更に超える急上昇となりました。足元では上ヒゲとなっていますが。
また、メキシコペソ売の背景は移民の問題だけではありません。トランプ氏は中国からだけでなくメキシコからの輸入品にも高い関税をかけるとしています。日本企業もメキシコに工場をつくって完成品を米国に輸出するというビジネスモデルで収益をあげてきましたが(ニショアリング)、トランプ返り咲きで早速メキシコへの投資を見直す必要があるとダイキンのトップ談。
トランプ氏は、特に中国からの輸入品に高い関税をかけるとしていますが、中国はこれを迂回する策としてメキシコに工場を造ってメキシコ産を装うことで高関税を逃れようとしていることが背景。
トランプ大統領はここにもメスを入れるだろう、ということで、日本企業など外資によるメキシコへの投資が止まるリスクもあるというわけでペソ売りとなってしまうわけですね。
ペソ売りもトランプトレードといえますね。
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