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日経平均4451円安、今週内田副総裁講演と日銀の主な意見公表に注目

8/5(月)日経平均▼4451.28円 31458.42円 ▼12.4% 

日経平均日足

週末の雇用統計を受けて米国株市場も崩れていましたし、日経平均先物は34500円を割り込んでいましたのである程度の覚悟はしていたものの、31000円台まで売り込まれるとは…米国ブラックマンデーの翌日、1987年10月20日の3836円下落を超える下落幅。24年に入ってからの上昇分をほぼ失いました。東証プライムの売買代金は7兆9674億円と過去最大。

あまりに売りが殺到したために取引所によるサーキットブレーカーがあらゆる市場で発動しました。日経平均、TOPIX,長期国債、日経VI,グロース250,金、、、多すぎて書けない^^;
https://www.jpx.co.jp/markets/derivatives/scb-info/index.html

8/2~8/5にサーキットブレイカーが発動したマーケット

日経VIはなんと今日85まで上昇しました。コロナショック超えてます。
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?cid=7&idx=nk225vi#section-gist

下落は日経平均にとどまらず、日本株市場全体(メガバンクでさえストップ安に)に広がりました。7/31(水)日銀植田総裁タカ派豹変ショックに加え、週末8/2(金)の米雇用統計の悪化で米市場まで崩れたことがリスク資産処分売りを拡大させました。個人の追証発生と損切りが拡大しました。7月26日時点の信用取引の買い残高は4兆9808億円と、2006年6月以来約18年ぶりの高水準となっていました。どの程度整理されたでしょうか。今日は現物株の処分売も拡大していたと見られますが、これで新NISA制度を利用して今年から株を始めたという投資家が市場から撤退してしまう悲劇は避けたいですね。市場を落ち着かせる為には、日銀の継続利上げスタンスを修正し市場にアナウンスする必要があるような気がしますが、、、。

市場は今回の0.25%への利上げに驚いたのではなく、今後継続的に利上げを実施し、来年度にかけては1%までの引き上げを視野に入れているという日銀のスタンスに驚いたのです。

・植田総裁「2006年以降の前回利上げ局面のピーク0.5%が「壁」になるとは思っていない」
・日銀内には中立金利を意識し、来年度にかけて1%までの利上げを視野に入れる声

中立金利を意識して1%に近づけるとは?


日銀は4月展望リポートで、中立金利導出の前提となる日本の自然利子率は▼1.0―+0.5%の範囲にあると示しましたレンジの下限である▼1%に物価目標2%を足すと、中立金利の下限は1%となります。

日銀内には、政策金利を意識し来年度に書けて1%を視野に利上げを、との声があると報じられています。年内(おそらく10月)と年明けに1回の0.25%づつの追加利上げで0.75%へ。日銀は政策金利を中立金利下限に近づけるサイクルに入ったのでは?というコンセンサスが市場に醸成されていると考えられます。

これが今週8日(木)に公表される今回の日銀会合での「主な意見」で改めて確認されることとなれば、木曜までにリバウンドがあっても、再下落のトリガーとなる可能性がありそうです。そうならないために、日銀から何か市場を安心させる修正のメッセージが発せられることはないのでしょうか。
今日、政府要人からはコメントも出ていますが、意味があるものではなく・・・。

林官房長官 
株価は市場で決まる、日々の動向にコメント控えたい。
市場の動向を注視

鈴木財務相
円の水準は安定的に推移すること望ましい
今後とも為替相場の動きを注視
為替相場、ファンダメンタルズの反映が重要
水準が急激な動きかは申しません、為替相場

そうそう、8月7日、内田副総裁が北海道函館市で金融経済懇談会に出席、午後記者会見を開く予定があります。このイベントには注目が集まるでしょう。ここでなんら修正がなく、日銀は淡々と金利を上げていく、というスタンスを改めて表明するようだと、日本株は長期に低迷するリスクとなると考えられます。内田副総裁がどのようなメッセージを市場に送るのか、非常に重要だと思っています。

145円前後に集中してる日本企業の想定為替レートを下回る円高進行で、下期の下方修正リスクを意識せざるを得ない環境となってしまっていますし。

ISM非製造業景況指数好結果、米市場は落ち着きを取り戻すか?

週末の雇用統計を受けて米株市場にも売りが広がり、米金利が急低下していることもドル円相場下落を加速させましたが、今夜発表されたISM非製造業景況指数は予想を上回り、米市場は、大きく下落して始まったものの、反発基調にあります。とはいえ、米国株インデックスが窓開けして下落していますので、米国株市場もなかなかのパニックです。

VIX指数も53に急騰しています。

VIX指数(恐怖指数)

米国主要株価インデックスは窓を開けて急落して始まったものの、反発。

米主要株価インデックス

・7月ISM非製造業景況指数:51.4(予想:51.0、6月:48.8)
・雇用指数は1月以来初めて拡大を示唆、昨年9月以来の高水準
・業況指数と新規受注指標も拡大圏に戻る、10業種が活動拡大
I
米経済って強いのか弱いのか良くわかりませんが、今夜はISM非製造業景況指数が予想を上回ったことで、過度な利下げ催促が一旦落ち着いたと見られます。流石に緊急利下げという見方は後退したかな?
⬇️あ、そんなことなかった。

9月の利下げを0.75%にせよ、という提言です。9月利下げは100%織り込まれていますが、利下げ幅が焦点でしょうか。
今夜は流石に米金利低下は一服。

米国債利回り

どうやら一時、2年債と10年債の利回りが逆転、順イールド化したようですが、再び逆イールド状態となっています。

米国市場が落ち着いてくれたおかげで、売りすぎた日本株、ドル円がリバウンド基調に。気がつけば33000円台、ボラ激しすぎます(゜o゜;

日経平均先物、長い下ヒゲ示現
ドル円15分足

これはドル円週足。上昇トレンドラインは割り込んでしまっているのですが、90SMAがサポートが形成される過程にあるようにも見えます。週足なので金曜までの値動きで確定します。

ドル円週足

ショートポジションは買い戻しました。
ポンド円192.04円 ⇒ 183.45円
ドル円148.10円 ⇒ 143.06円

ドル円を143.33円でドテン買い参戦。
大底を打ったという確信はありませんがリバウンド狙いです。
VIXが急騰しているのであまり大きなリスクを取れる状況ではありません。
今週は日銀「主な意見」公表と内田副総裁会見に注意。

ひろこのX


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