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クロス円、今年の上げ幅全て失う下落に?!ドル円も連れ安の展開も下値固い日本株
ドル円相場12月月初、東京時間で反発も結局下落トレンド回帰
12月入り。東京時間、ドル金利は横ばいの中、ドル円がスルスルと上昇したいきます。これは月初にNISAはじめ投信の積み立て設定などが多いことが背景かと思われます。特に米株への投信設定が大きいことは今年前半の円安局面でかなり話題となりましたね。
これは10月記事ですが⇩
投信のドル買いだけではないと思いますが、実需のドル買いが金利差を無視したドル円上昇の背景だったのでしょう。東京時間がクローズするとドル円相場は上昇力を失って下げています。
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今夜はISM製造業景況指数が予想を上回りました。これを受けてややドル買いが強まる局面もありましたが、上値は重いですね。
24:00
・米11月ISM製造業景況指数:48.4
(予想:47.5、9月:46.5)
~景気の分水嶺50を下回っているものの、目を見張る回復。
日米金利差縮小のトレンドがドル円相場の下落トレンドを演出しています。日本は12月、もしくは1月の利上げ。米国は利下げサイクルの渦中にあります。
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12月上昇アノマリー不発か?弱すぎるユーロ
おそらくドル円相場はまだ下落余地が大きいだろうと考えられるのが、クロス円の下落が止まらないという事実。例えばこれはユーロ円。
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年初155.61円でスタート、7月に175.42円まで20円近く上昇しましたが、日銀追加利上げショックで年初水準を割り込んだのが8月。その後反発するも足元で再び下落を強めています。現在156円台ですが今年の安値を割り込むのも時間の問題という気がします。なぜなら、来週12日(木)のECB理事会では0.25%の利下げ観測が80%、僅かですが0.5%の利下げを予想する向きも。JPモルガン・チェースは、成長低迷、インフレの鈍化、貿易の先行き不透明感からECBが12月に0.5%利下げする、との予想を出しています。
これは主要国政策金利推移。
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欧州の政策金利は3.4%、もし0.5%利下げがあれば2.9%と3%を割り込みます。一方で日銀は12月、もしくは1月の利上げ観測が強く、日欧金利差は縮小に向かっています。
しかし、12月はシーズナリティからユーロ高となりやすい月なんですが、、、今年はアノマリー不発でしょうか。
あまりにも欧州の弱さが目立ちます。欧州自動車産業界はリストラの嵐。
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今日、VWが大規模ストライキを実施しています。
一方フランスでは予算を巡って国会が紛糾。数日以内にも議会で内閣不信任が成立する恐れが出てきました。
バルニエ首相は不人気の予算案の一部を採決なしで議会を通過させるため、憲法上の手段を行使した。だが議員らの反発は必至で、数日以内にも議会で内閣不信任が成立する恐れがある。
ん~これはユーロロングは撤退ですね。今年はシーズナリティが機能しない可能性があります。市場金利もものすごい勢いで低下しています。
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ユーロドル1.05193ロングはコストにおいた逆指値ヒットでポジション消滅。12月シーズナリティでリバウンドがあるかと思ったのですが、あまりに欧州の情勢が悪い。
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ユーロが弱い、ということは反対側ではドル高なんですよね。通貨インデックスを確認すると今夜はドルが強い。ユーロ、ポンド、オセアニア通貨と多通貨はすべからく下落しているのですが、円だけは強い。円高、ドル高なのです。この円高はやはり日銀の利上げ観測によるものでしょう。
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クロス円下落にドル円も引きづられる展開か
ユーロ円だけでなくNZ円、豪ドル円、ポンド円、カナダ円すべからく下落を強めています。90.35円でショートしたNZ円もこの下落です。
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クロス円下落がドル円の下落を誘う展開が予想され、クロス円が年初スタート水準を割り込むような円高となるなら、ドル円もその可能性は否定できないのではないか、と思ってみています。今夜発表されたISM製造業景況指数が強くてもドルの上昇は限定的です。今週発表される雇用統計がよほどのポジティブ・サプライズにならない限り、この流れは続きそうです。
154.51円ドル円ショート、NZドル円90.35円ショート継続。
円高でも下値固い日本株
ありがたいことに、これだけの円高となっても日本株は下値が固い。日本の金利高で銀行セクターが強いことも支え。そして今日はもう一つ、冴えない日本株を上昇させたニュースがこちら。
【2025〜29年度の運用目標案】
■GPIFを通じて運用する資産の利回り目標を現在よりも0.2%引き上げる方針を明らかに。
■現在は1.7%だが、見直し案では1.9%に引き上げる。
■利回り目標は年金の財政検証にあわせて5年ごとに見直す。10年度、15年度には引き上げ、20年度は据え置いた。
■市場参加者の間では、運用資産に占める日本株の比率が高まるとの観測が出ている。
■GPIFの資産総額は24年3月末時点で240兆円超
今年の夏くらいから2025年の見直しで日本株の運用比率が引き上げられるのではないかという観測がありましたが、今日の利回り目標の引き上げで、そうした観測に自信を強めた投資家があった、ということでしょう。実際どうするかはまだわかりません。しかし、240兆円を運用するGPIFのポートフォリオ見直しの影響は大きい。240兆円の1%でも2.4兆円です。
現在は国内債券、外国債券、国内株式、外国株式がそれぞれ25%ずつで運用されています。
こうした期待だけで今日の日本株は上昇しました。現実となればインパクトは大きいですが、この期待だけでこのレンジが上抜けるわけもなく。まずは12月18-19日の日銀会合での日銀の政策を見るまではレンジが続きそうです。8月のブラックマンデーを引き起こした日銀、市場はまだ楽観できずにいます。
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とはいえ、円高への耐性が強くなっていることは評価できます。私も決して弱気ではありません。ドル円はショートしていますが日本株はほぼロングです。空売りはしていません。現在のところですが、、、
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