日銀植田総裁ハト派会見で円安加速~BOE英中銀もハト派会合、ポンド売り【FXブログ】
日銀、金利据え置き~植田総裁のハト派会見でドル円急伸
日銀、やはり金利を据え置きました。11/30の日経新聞の植田総裁とのインタビュー記事を受けて、12月利上げの可能性が強く織り込まれ、12/3にはドル円相場は150円を割り込んで148円台まで円高となっていましたが、今日の日銀での利上げ据え置きと植田総裁のハト派会見を受けてドル円相場は157円台まで上昇しています。わずか2週間ちょっとで9円もの円安進行です。
日銀HP
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/k241219a.pdf
【植田総裁、主な発言】
■追加利上げへ賃上げ情報「もうワンノッチほしい」
~「来年の春闘のモメンタムなど今後の賃金の動向についてもう少し情報が必要と考えている」
■「春闘について大きな姿が分かるのは、3月とか4月とかそういうタイミングになると思う。」
~例年、春闘の集中回答は3月中旬ごろだが、「そこまで至らなくても春闘の勢いがある程度分かる可能性から今回の(モメンタムという)表現にしている」。必ずしも集中回答日を待つ必要はない。
■輸入物価の前年比は、落ち着いている。
~為替の影響によるインフレへの警戒は強くないという考えか。
■「トランプ米次期政権の経済政策をめぐる不確実性も大きい」
もうワンノッチほしい、それは賃金上昇のモメンタムが持続できるかを確認したい、つまり春闘を見極めたい。ということをおっしゃったのですが、そうなると、1月の利上げもなさそうだ、ということになりますね。植田総裁自身が春闘の結果が見えてくるのが3~4月と指摘しています。つまり「3~4月まで利上げはしません」ってことですか?と市場は受け止めたようですね。ここから3ヶ月円金利上昇がないのなら、円キャリーで十分儲けられる、と考える投資家が円売り参戦してきたものと思われます。
今夜、米金利は長期金利の上昇が続いていますが、短期金利は低下しています。
この短期金利低下でも(日米金利差縮小でも)ドル円上昇が続いています。
円売りが旺盛だということですね。これはドル円15分足と日米金利差(2年)
円キャリー取引再開、介入警戒も
今日のJFXライブで安田佐和子氏が、海外投機筋は円キャリー取引再開に意欲を示しているという話をされていました。しかし、なぜ11/30の日経新聞とのインタビューで利上げを織り込ませたのか?その後の他メディアから利上げ見送り検討のリーク記事が乱打されたことを鑑みると、植田総裁にはそのつもりがなかったのに、ということなのか。市場との対話がうまくないというか、チグハグな印象が否めませんが、これ日銀会合後の記者会見から円売りが加速した4月会合と良く似ていますね。この時は4/26日銀→円安加速→4/29、5/1介入という流れで、これ、このまま160円台を目指すようだと、また介入が入る可能性がありそうですが、今年1度そのような事態を経験しながら何故また、投機筋を色めき立たせるような会見を行ったのか疑問ですが、投機筋が円キャリー取引を加速させるようなら、財務省が動くと思われます。少なくとも今年は3回、円買い介入がありました。これは日本の通貨当局としては、行き過ぎた円安を容認しないというスタンスを示したものですが、このスタンスに変更がなければ、この円安加速が続くようなら年末年始の流動性の低下しているタイミングでも介入が入る可能性は否定できません。今年のお正月はのんびりしていられませんね。
現状、先週10日までのデーターが最新ですが、投機筋は円ネットロングでした。そりゃ、日銀の利上げ観測が強まっていたわけで、円買いで攻めていたことも理解できます。おそらくこのポジションがすべてひっくり返って、再び円ショートポジションが積み上がっていくでしょう。市場は3~4月まで利上げができないと受け止めました。
しかし、利上げが見送られても植田総裁が会見でタカ派的スタンスを示すことでドル円の上昇は限定的になるのでは、という予想が見事に外れました。
ドル円ロングを途中で降りてしまって今は見ているだけですが、これ、介入は怖いですが、押し目を買うしかないですね。米FOMCがタカ派で米金利高、日銀がハト派で日本の金利は上がらないんですもの・・・。
結局今年は円が最弱通貨かな。
BOE英中銀は利下げ見送りもハト派的
今週出てきた英雇用統計での賃金上昇などを受けて、英国は来年の利下げ回数が減るのではないか、2回の利下げすら織り込まれなくなったという観測が出たのが昨日でしたが、蓋を開けてみたらBOEかなりハト派的でした。
市場の勝手な観測が間違えていたということか。BOEメンバーは思ったよりもハト派的でした。ということで、今夜はポンド売りが加速。
ポンドロングポジションは手仕舞いを強いられました。
ポンド/オージー2.007ドルロング→2.0140手仕舞い
ユーロポンド0.8313ドルショート→0.8254手仕舞い
利食いではありますが、今日のポンド下落は想定外でした・・・。
1.2578ドルでポンドドルを売り参戦です。
ポンド円が上昇しているのは、円安の影響ですね。しかしポンド円をロングにはしたくないかな。。。
今夜米株は自律反発の機運にあり、流石にダウ10営業日連続安で記録は止まるか…?しかし、全般まだ調整基調から抜け出してはいない印象です。長期金利上昇が続いていることが米株の重しとなっています。まだ米株を買うには早いか。日本株は円安効果で下落は限定的です。
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