スライド9

対談:なおと氏

テーマ:クロースアップを演じるときに意識すること


とりっと

こんばんは。手品家のとりっとです!

なおと
こんばんは。手品家新宿店のなおとです!

とりっと
今日はクロースアップの見せ方について聞きたいんですけど、クロースアップやるようになって何年になりますか?

なおと
もう17年になりますね。

とりっと
僕も最初にマジックバーのカウンターに立ったのは20歳の時だったので、もう19年ですね。長いことクロースアップをやってきたのですが、なおとさんはクロースアップでお客様に演じるときに、どういうところに気を付けていますか?技術的な部分じゃなくて、見せ方という点で。

なおと
お客様が、何に対してどれだけ関心があるのかな、というところを気にしていますね。私に関心があるのか、マジックに関心があるのか、このお店に関心があるのか、とか。

とりっと
それはどの段階で?お店に入ってきた瞬間に?

なおと
そうです。お客様が「ごめんください」と入ってきたときに、お店には興味があるけど、私に対してはちょっと硬いな、とか察知しますね。面白い人だとは思われてるけど、マジシャンだとは思われてないな、とか。その関心度に合わせて、心の距離を詰めていきますね。

とりっと
なるほどね。相手に応じて出方を変える、と。でも、なおとさんは結構最初から「わー!」っと盛り上げていくよね。あれは何を意識しているんですか?

なおと
あれは、いつも通りのハイテンションで当たってみて、相手とのズレを測っています。

とりっと
ああ、なるほど!そのテンションに乗っかかってきてくれればいいし、ということね。逆に引いてしまった場合は?

なおと
その引き具合に合わせた方法でアイスブレイクして緊張を崩していきますね。

とりっと
なるほど。
ちなみに僕の場合は、接客するときは、マジックよりもお客様の目的を考えますね。デートで来たのか、友達を喜ばせてほしいのか、そういうところを感じ取って、最終ゴールとして誰を喜ばせればよいのかを考えながらやっています。最初に凄いマジックを見せたほうが、接客を受け容れてもらいやすいので、まず10秒ぐらいで現象が起こるマジックを見せて驚かせてアイスブレイクして、その後は情報収集をしますね。「何回目ですか?」とか「マジックはよく見ますか?」とか「今日はどこで遊んできたんですか?」という会話をしながら、共通点を探していくんです。
ちょっとここでやってみましょう。相手してね。
今日は何をしてたんですか?

なおと
今日はご飯を食べてました。

とりっと
ああ、ご飯!ちなみに、何を食べました?

なおと
ソーセージ。

とりっと
ソーセージ!実は僕めっちゃソーセージ好きなんですよ!

なおと
ああ。そうなんですか。

とりっと
人生で好きなのが、カレーとソーセージなんですけど、ソーセージってシャウエッセンとバイエルンがあるじゃないですか。どっちが美味しいか知ってます?

なおと
いえ。

とりっと
シャウエッセンが好きな人のほうが多いんですけど、本当はバイエルンのほうが美味しいんですよ。あるとき、実験したんです。シャウエッセンとバイエルンで、銘柄を伏せてAとBの皿に乗せて、10人に食べ比べてもらったんです。それで、どっちが美味しいか、と聞いたんですが、どうなったと思います?

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