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私、廣木涼は、マジシャンであり、推理作家でもある。 いずれも、売れっ子というわけでも、有名というわけでもなく、細々と活動しているのだが、マジック業界内には文筆家が少なく、しかし筆をもって伝えるべきことは多い。 そういう事情から、私に執筆の依頼が来るようにもなり、私自身も、マジック業界の文筆家として密かに使命感を持つようになってきているところである。 自分が生活するぶんには、細々とした活動でも充分であったが、マジックを生業にする身として、やはり業界の発展に貢献したいと思